韓国の独立系メディア「サンドタイムズ」は19日、北朝鮮が米国とイスラエルによる対イラン軍事攻撃を受け、「核を保有しない国家は戦争の惨禍に直面する」との論理を軍上層部に強調し、核戦力強化を指示したと報じた。特に、米軍の空母打撃群を念頭に置き、有事の際に海上でこれを無力化するための海軍核武装を加速する方針が示されたとしている。

報道によると、金正恩総書記は今月初旬、新型駆逐艦「崔賢」号による戦略巡航ミサイル発射を視察した直後、全軍の高位指揮官に対し関連指針を下達した。北朝鮮は米国とイスラエルのイラン空爆後、外務省声明で非難を表明した以外は沈黙を保っているが、内部では核武力強化路線の正当性を改めて徹底している可能性がある。

金総書記は指針の中で、イラン情勢に言及し「核を保有しないために戦争被害を受けた」との認識を強調。これを通じて核抑止力の必要性を軍内部に再認識させるとともに、党大会で掲げた国防力強化方針の継続を求めたという。

とりわけ注目されるのは、米軍がイラン攻撃に先立ち空母打撃群を展開した点に言及し、朝鮮半島有事の際にこれを海上で無力化する能力の構築を重視した点だ。報道は、海軍の核武装化を通じて対艦攻撃能力の質的向上を図る狙いがあると伝えている。

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また、金総書記は新型駆逐艦を海軍力強化の象徴的成果と位置付け、「主権防衛は宣言ではなく実際の行動能力によってのみ保証される」と強調したとされる。さらに、戦略巡航ミサイルの常時発射態勢の確立、水中核兵器の秘匿性向上、高速精密攻撃艦の量産体制構築など、具体的な軍事技術課題も提示されたという。無人攻撃機との連携、自律型潜水艇の開発、艦艇部品の国産化も重点項目に含まれるとされる。