韓国政府が、北朝鮮の核開発をめぐる新たな疑惑に言及した。米国がイランへの大規模攻撃を続ける中、朝鮮半島での核問題の深刻化を示唆するものと言える。

韓国の統一部の鄭東泳長官は6日、国会外交統一委員会で、北朝鮮のウラン濃縮施設の所在地について「寧辺、降仙、亀城の3か所」との認識を示した。韓国政府高官が公式の場で亀城に言及するのは異例だ。

これまで韓国政府が公に指摘してきた北朝鮮の主要なウラン濃縮拠点は、平安北道の寧辺と、平壌近郊の降仙の2か所とされてきた。これに対し、鄭氏は新たに平安北道の亀城を挙げ、北朝鮮の濃縮施設が少なくとも3か所存在する可能性を示唆した。

鄭氏は、国際原子力機関(国際原子力機関、IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長が今月初めの理事会で、北朝鮮が新たなウラン濃縮施設を増設していると報告したと説明。その上で、これらの施設では濃縮度90%の「兵器級ウラン」が製造されている可能性があると指摘した。(参考記事:ハメネイ師の娘も殺害…「後継者ジュエ」の未来にも暗雲

ただし、IAEAの実際の報告では寧辺と降仙の2か所に言及するにとどまっており、亀城については含まれていないとされる。亀城が核関連施設の所在地として研究者らの分析で取り沙汰された例はあるが、政府レベルで公言されるのは今回が初めてとみられる。

また鄭氏は、北朝鮮のプルトニウム生産能力についても言及した。昨年、寧辺の5メガワット原子炉から燃料棒が取り出され、約16キロのプルトニウムが抽出されたと推定されると説明。さらに、過去約30年間で同原子炉から6回にわたり計100キロ前後のプルトニウムが取り出された可能性があるとした。

これは理論上、プルトニウム型核兵器およそ20発分に相当する量とされる。