「米国への憧れ強まった」北朝鮮の思想統制に深刻なほころび

北朝鮮当局が住民に対する反米思想教育を強化しているものの、かえって米国への憧れが広がる逆効果を生んでいるとする内部証言が伝えられた。米国がベネズエラに続きイランに対しても軍事行動を展開するなど国際情勢が大きく動く中で、体制の根幹を支える思想統制が揺らいでいる可能性が浮かび上がっている。

米政府系放送のラジオ・フリー・アジア(RFA)が5日に伝えたところによると、北朝鮮当局は最近、全国の職場や地域組織で「対米教養事業」と呼ばれる学習会を相次いで実施している。米国社会の矛盾を強調し、住民が米国に「ささやかな幻想すら抱かないようにする」ことが目的だという。

咸鏡北道の住民はRFAに対し、「党の指示で対米教養学習が進められている。米国社会の矛盾を強調し、社会主義制度への感謝を持つよう促している」と証言した。学習会では、米国の都市に並ぶ豪華住宅や高層アパートを例に挙げ、「それらは金持ちだけのもので、労働者は一生手に入れられない」と批判する内容が紹介されたという。

しかし住民の受け止め方は、当局の思惑とは逆だった。