北朝鮮の金正恩総書記は17日、父・金正日総書記死去13周年に際して、金正日氏と祖父である金日成主席の遺体が安置されている錦繍山(クムスサン)太陽宮殿を参拝した。
金正恩氏は執権当初、祖父と父の誕生日や命日などに、規則正しく参拝を続けていたが、徐々に行かないケースが目立ってきた。そのうち、まったく行かなくなる可能性すらある。
北朝鮮の国営メディアは今年10月12日、突如として「チュチェ(主体)年号」の使用を止めた。この年号は1997年7月8日、金正日氏が父・金日成主席の「不滅の業績を長く輝かせる」ためにと制定したものだ。それを無くすということはつまり、金正恩氏が父と祖父の存在感を薄めて、自らの「偉大性」を強調しようとしていることを意味する。
以前から、金正恩氏は父親を嫌っているような言動を見せることが珍しくない。どうやらその理由は、金正日氏の異常な女性遍歴にあったようだ。
(参考記事:機関銃でズタズタに…金正日氏に「口封じ」で殺された美人女優の悲劇)金正日氏の女性遍歴と聞いて、まず思い出されるのは「喜び組」だろう。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面「喜び組」の歴史は1970年代中盤まで遡る。1976年ごろに「5課」と呼ばれる組織が誕生した。当時、公式の後継者として選ばれて間もなかった金正日氏が、父・金日成主席の長寿のためだとの口実で、全国から女性を選抜するために作った部署だ。
5課の要員は、全国の学校を回り、外見の美しい女性を集めて1次審査を行う。続けて、郡、区域レベルで身体検査を行い2次審査を行う。
学校での審査が終わると、郡や区域の病院で結核や感染症にかかっていないかを検査する。合格した者は道レベルで身体検査を受ける。検査項目には処女であるかどうかも含まれる。そこで選ばれた者は首都・平壌でさらに検査を受ける。この時点で50人ほどが残っている。自らの意志とは関係なく選ばれた北朝鮮最高の美女たちだ。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面(参考記事:美貌の北朝鮮ウェイトレス、ネットで人気爆発)
彼女らの情報は、各自の全身写真数枚ずつを添えて冊子にまとめられる。金正日氏は、50人分の冊子に目を通し、そこから10人を選ぶ。そして、2〜3人ずつ呼んで共に食事をした後、最終的に2人を選んだという。
もちろん、金正日氏にはほかにも愛人がいた。どんな相手でもやりたい放題だ。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面それを見ていた内縁の妻であり正恩氏の母である高容姫(コ・ヨンヒ)氏が、面白かろうはずもない。金正恩氏は、そんな母親の影響を受けたのではないか。さらに、独裁者の地位を継承してみれば、国家のあり様は惨憺たるものだった。金正恩氏自身の資質や業績はどうあれ、「あのオヤジはなんだったんだ」と思ったとしても、ごく自然なことと言えるかもしれない。