「情けない」国民もため息…金正恩、衛星失敗で“やつれ写真”

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北朝鮮の朝鮮労働党中央委員会第8期第8回総会拡大会議が16日から18日にかけて行われ、先月の軍事偵察衛星の打ち上げ失敗を総括し、早期に再打ち上げを実施する方針を改めて示すなどした。

本来、同会議は今月上旬の開催が予告されていたのだが、5月31日の衛星打ち上げ失敗の影響を受けたのか、やや遅れて開かれた。実際、会議ではこの間の軍事政策を巡り「「最も重大な欠陥は、去る5月31日、宇宙開発部門で重大な戦略的事業である軍事偵察衛星の打ち上げに失敗したことである」と認めている。

また、韓国紙・朝鮮日報は、同会議に出席した金正恩総書記の写真について「顔がひどくむくみ、目の周りにはひどいクマができているように見える。ほおには大きな吹き出物もあった。専門家らは、ストレスや睡眠不足、過度な飲酒などで、金正恩氏の健康状態に問題が発生しているものとみられると指摘した」と報じた。実際、写真を見るとまったく覇気が感じられない。衛星の打ち上げ失敗がそんなに堪えたのだろうか。

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一方、ほとんどの北朝鮮国民は同会議の報道が出るまで、軍事偵察衛星の打ち上げも、その失敗も知らされていなかった。ただ、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、中国に人脈を持つ一部の貿易関係者は早くから打ち上げ失敗を知っていたとのことだが、彼らはその事実に加え、残骸が韓国軍によって回収されたことに大きなショックを受けているという。

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ある北朝鮮関係者はRFAに対し、次のように語ったという。

「偵察衛星が失敗したとの情報に加え、技術開発水準も当局の宣伝と違って情けない水準にあるという証拠が出たとの噂も出回っている。戦略的武力の高度化を云々しながら(ミサイルや衛星を)立て続けに発射した結果、ひ弱な兵器体系レベルまですべてバレてしまったわけだ」

この関係者はまた、「衛星の打ち上げ失敗のニュースが広がると、一部の人々はため息をついている。最高指導部が核兵器発展方向と核能力増強路線を掲げている限り、民生問題が解決される見込みは希薄だと思うからだ」と付け加えた。つまりは金正恩氏が満足するまで核軍備などの拡大は続き、民生問題は後回しにされてしまうという意味だ。

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1990年代の大飢饉「苦難の行軍」以来とされる食糧難の中にある北朝鮮国民にとって、軍事偵察衛星の打ち上げ失敗は、我々が見るのとはまた違った意味を持っているわけだ。