責任問われ処刑か…朝鮮中央テレビで火災

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去る8月中旬、北朝鮮の国営放送・朝鮮中央放送の社屋で火災が発生し、複数の関係者が責任を問われ処刑されたとの情報が出ている。

平壌在住のデイリーNK内部情報筋は今月に入り、「8月中旬頃、朝鮮中央放送の建物から火の手や煙が上がり、周辺が騒がしかったようだ。録画室(スタジオ)が燃えたらしいと、同社の近所に住む人から聞いた」と伝えてきた。

また別の情報筋も「商売のため平壌に行った際、朝鮮中央放送が火事になったと聞いた。何人かの関係者が処刑され、放送施設は一時的に105ホテル(柳京ホテル)に移された後、社屋が復旧した9月になって戻ったという話も聞いた」と伝えた。

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北朝鮮では、国の重要施設をき損すると、重罪に問われることがある。今年3月には朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の大佐が、重要施設の壁に「落書きをしまくった」ということで公開処刑される出来事があった。

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故意によるものはもちろん、結果が重大であれば、過失や不注意が原因であっても容赦されない。

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内閣直属の同社は、「朝鮮中央テレビ」とラジオ放送「朝鮮中央放送」を行う、北朝鮮の基幹メディアのひとつだ。国家の権威と直結する機関でもあり、火災の原因追及は相当きびしく行われたに違いない。

火災の発生からこれほど時間が経って情報が漏れ伝わってきたことも、当局の緊張ぶりを物語る。一般的に言って、放送局はテロリストがねらう主要なターゲットのひとつだ。仮に、火災などによって一時的にでも機能を失えば、国民の間で不穏な噂が広まりかねない。

また、金正恩党委員長はテレビや新聞報道を活用したメディア戦略を非常に重視しており、朝鮮中央放送も、彼が直接気にかけている機関のひとつだ。関係者の処刑がどの範囲で行われたかは詳らかでないが、意外な重要人物が含まれていた可能性も捨てきれない。

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