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国際社会の経済制裁で窮地に陥っている北朝鮮。外貨不足を打開するためにカジノ付きのクルーズ船の運営に乗り出そうとしている。もし実現すれば、北朝鮮では、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の羅先(ラソン)に続き、2例目のカジノとなる。

北朝鮮の朝鮮金剛山国際旅行社は、自社のウェブサイトに「観光旅客船投資ガイド」というタイトルの文章を掲載し、カジノ付きのクルーズ船への投資者の募集を始めた。

それによると、金剛山の麓の高城(コソン)港が母港のこのクルーズ船は、2〜3万トンクラスで、北朝鮮沿岸はもちろんのこと、ウラジオストクから東南アジアまで運航可能としている。

文章は「観光旅客船を利用し、世界の名山金剛山の国際観光の多角化、多様化を図る」とし、「観光旅客船は、1000人の乗客が文化的で安全な旅ができるよう、さまざまな施設を整えようとしている。カジノも計画している」と説明している。

このプロジェクトは、外国単独企業や合弁企業が10年間、1000万〜2000万ドル(約11億1000円〜22億2000万円)を投資する形となっており、連絡先は金剛山国際観光特区開発総会社となっている。

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金剛山は軍事境界線のすぐ北側に位置する朝鮮の名山で、太陽政策(対北朝鮮融和策)を取っていた金大中時代の1998年からは韓国から直接北朝鮮に入国して観光ができるようになった。

しかし、2008年に観光客の女性が朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の兵士に射殺される事件が起きたことにより中断。北朝鮮は、韓国が建設したホテルなどの施設を凍結した。

北朝鮮は、この地域を観光特区に指定し、独自で観光客の誘致に乗り出したが、うまくいっていないようだ。韓国から直接金剛山を訪れた人は年間最高34万5000人(2007年)だ。仮に、それだけの観光客の誘致に成功したとしても、すべてをハンドルできる能力は北朝鮮にないだろう。