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5月に開催予定の朝鮮労働党第7回大会を控え、北朝鮮当局は外貨稼ぎに必至になっている。その稼ぎ頭の一つが、中国国内に60から70ほどあると言われている北朝鮮レストラン、通称「北レス」だ。

しかし、中国経済の減速と、北朝鮮の核・ミサイルが招いた国連制裁の影響で、各地の北レスは苦戦を強いられ、北朝鮮当局から割り当てられた上納金を納められない状況になりかねない。

そんななか、中国吉林省延辺朝鮮族自治州の延吉市新華街にある海蘭江食堂がなぜか賑わっているとデイリーNKの現地情報筋が伝えてきた。人気の秘密はあるサービスにあった。

海蘭江食堂の看板には、韓国料理、中国料理、日本料理と書かれてある。このレストランが盛況な理由は、美しい北朝鮮ウェイトレスが歌を歌ってくれるからだという。

苦戦が続く中、北レスは、中国で人気の高い北朝鮮の若くて美しい女性を呼び寄せて、従業員として働かせているという。従業員の管理は中国側の合弁相手にまかせて、月給の4割(200ドル=約2400円)を、北朝鮮当局の銀行口座に直接振り込む仕組みになっている。

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北朝鮮当局が直接経営するレストランの場合、給料がまともに払われず、外出もままならないが、中国人との合弁で経営するレストランの場合は、思想教育はあるものの、給料がきちんと払われる上に、外出も比較的自由なので、女性たちも中国資本の北レスで働きたがる。

女性従業員は、料理のサービング以外にも客のリクエストに応じて歌を歌うサービスを行っている。料金は1曲あたり50元(約916円)だが、誕生日を迎えた人には2曲まで無料だ。北朝鮮情勢について尋ねると、笑ってごまかされるとのことだ。

女性目当てにやってくる客で、店は盛況だが、延吉市民の間では北レスについての評判は決して芳しくない。90年代末から今に至るまで「女性が一所懸命稼いだ外貨を北朝鮮が横取りしている」「奴隷だ」などと言われているからだ。