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6日午前10時(平壌時間)に行われた核実験により起きたマグニチュード4.8の地震で、各地で揺れが発生した。

中国中央テレビによると、中国吉林省朝鮮族自治州の州都・延吉の第三高等中学の運動場には亀裂が走り、生徒たちが避難。実施中だった試験が中断する事態が発生した。

一方、北朝鮮国内の一部地域でも揺れが感じられ、住民は不安を訴えていると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。

両江道(リャンガンド)の情報筋によると、外で働いていた人は揺れを感じなかったが、屋内にいた人は揺れを感じたという。

これは日本の震度で「震度3」に相当すると推測される。ただし、地震がほとんど起きない地域なので、震度3より小さな地震でも敏感に感じられることもある。

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恵山(ヘサン)市では「手抜き工事」との指摘がなされているマンションの住民らが、大慌てで避難する騒ぎとなった。市内の恵明洞(へミョンドン)のマンションは、昨年10月10日の朝鮮労働党創立70周年に合わせて、金日成氏と金正日氏の銅像のある通り沿いに建てられたが、資材が適切に使われておらず「手抜き工事」との噂が絶えないいわくつきの物件だ。

割り当てられたので入居はしたものの、悪い噂に不安を感じていたところに起きた地震で、住民は恐怖に震えているという。

古い建物でも安心はできない。

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恵山百貨店の隣にある建物は、1976年に中国河北省の唐山市で発生し、25万人以上の犠牲者を出した唐山地震で基礎に亀裂が入っているのに、それを知りつつも市当局は「都市現代化」との名目で、元々3階建てだったのを、5階建てに増築した。次に大地震が来たら崩壊は免れないと言われている。恵山市民は、核実験のたびに被害を被っている。2013年の核実験の際は、今回より被害が大きかったと思われる。

一方、農村地域では、核実験に関連して突拍子もない噂が広がっているという。 大紅湍(テホンダン)郡の内部情報筋によると、核実験の衝撃で白頭山のカルデラ湖である天池(チョンジ)と三池淵(サムジヨン)湖の水面が激しく波打っていた、白頭山が噴火するのではないかという話が広がり、地域住民が恐怖に震えているという。

2012年2月の核実験の際も、三池淵湖の複数箇所から硫黄の匂いがする水蒸気が吹き出したという話が広がった。当局は動揺を鎮めるため「訓練」との名目で、地域住民を1週間避難させた。

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この話はおそらくデマと思われるが、だからと言って全く根も葉もない話とも言い切れない。白頭山の噴火可能性については以前から提起されており、北朝鮮当局も調査を行っている

最後の噴火は1903年。最近になって火山性地震や岩の亀裂、周囲にある温泉の水温の上昇などが観測されているものの、近年中に大噴火を起こす可能性は極めて低いと言われている。正確な火山情報を流すメディアが存在しない北朝鮮では、デマにより不安が急速に広まってしまうのだ。