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野間 ブログで「レイシストをしばき隊を作りまーす」と宣言したのが2013年1月30日で、最初の出動が2月9日なんですけど、その10日の間に思い切りネトウヨが炎上させていましたから。こっちにはまだコンテンツが何もないのに、「何か出てきたぞ」と。それで、どんなもんが出てくるんだと期待が最高潮に達した所で、うまいことやっつけることができた。しばき隊の悪口を言おうとする連中も出てきたけど、うまいこと言えない。「殴っていると思ったら、本とかも出しているじゃないか。なんか音楽関係者が多いみたいだし……」てな感じで、悪口を言おうとすればするほど広まるコンテンツになっているんです。

 「ヘイト豚死ね」みたいな横断幕を見て「どっちもどっちじゃないか」と言う人もいたみたいだけど、それもだんだん聞こえなくなりましたね。

野間 本当にどっちもどっちだと思うかと問われたら、そんなこと言う方がむしろダサいとみんな気付くんです。そういう流れの中で、在特会は完全にパブリック・エネミーになったし、オワコンになった。2011年ぐらいまではヘイトし放題だったけど、いまじゃ、そうはいかない状況があるわけです。もちろん、桜井誠や山野車輪らがもたらしたものは、まだまだ社会にどてって横たわっています。切り崩すには時間がかかる。

 でも、ネトウヨも20年かけてここまできたわけです。

野間 だからこっちも、20年とか30年とかのスパンを考える必要があるでしょう。いま20代半ばの人たちは、物心ついてネットに接続した時点でヘイト一色だったという世代です。だけどいまの中高生は、カウンターがネトウヨをやっつけるのを見ながら育って行く。これは20年後の社会に確実に影響を与えますよ。むしろその頃には、「左翼にこの国が支配される!」と言われるくらいの状況にしたいですね。(おわり)

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【鼎談-上-】

ヘイト本はいかに蔓延したのか…社会の雰囲気を歪める出版の「広告主義」


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2014年3月、池袋で行われたヘイトデモに中指を建てて抗議しているカウンター参加者 (撮影:島崎ろでぃ)
2014年3月、池袋で行われたヘイトデモに中指を立てて抗議する人々。 (撮影:島崎ろでぃ)