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朝鮮半島で最大の祝日が秋夕(旧盆)だ。

秋夕になれば、家族全員が帰省し、ご先祖を祭る。全国の高速道路やレストハウスが帰省客であふれる、文字通り民族大移動の日だ。

だが、北朝鮮の秋夕は少し違う。

北朝鮮では、秋夕は最大の祝日ではない。北朝鮮では金日成と金正日の誕生日を‘民族最大の祝日’と呼ぶ。秋夕は一般に、’民俗的祝日’といわれる。

北朝鮮でも秋夕には休み、料理も準備して、ご先祖を祭る。だが、韓国のように全国民が贈り物を持って故郷に帰るという雰囲気ではない。

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北朝鮮では秋夕を封建時代の遺物と言い、排除に乗り出した。だが、72年以後、住民に秋夕の墓参りを承諾した。70年代に南北対話が始まり、朝鮮総連の人々が秋夕の墓参りをするようになって、海外同胞の北朝鮮への訪問が増えたために承諾したのだった。

北朝鮮は1988年に秋夕を休日と指定し、1989年に、旧暦の正月や端午の日も復活させて、‘民俗の4大祝日’とした。

韓国のような民族大移動はない

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北朝鮮でも秋夕にはソンsョン(餅菓子)を作って食べる。墓参りもして、祭祀の料理は家族どうしで分けあって食べる。

90年代の半ばの‘苦難の行軍’の時期には、食糧難で秋夕の墓参りや儀式は思いもよらなかった。最近は食糧事情が好転し、明太やりんご、豚肉などを準備できる家が増えているようだ。

北朝鮮の秋夕の代表的な特徴は、韓国のような民族大移動がないということだ。北朝鮮全域に散らばって暮らす家族が、1ヶ所に集まることはとても難しい。

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89年に‘民俗の4大祝日’が公式に制定された後、秋夕の当日に、平壌と国境地帯を除いた、近隣の市や郡だけに、通行証なしで行けるようになった。だが、汽車で2時間以上離れていたり、道が違う親戚はなかなか
会うことができなかった。

秋夕の当日だけが休日だし、北朝鮮で汽車に乗って道や郡の境界を越えるには、該当の保安署の住民登録部が発給する、旅行証明書(通行証)がなければならないからだ。

北朝鮮の住民は、秋夕を収穫した穀物で料理を作って、先祖を供養する日と考えている。山に登ってお酒も飲んで、ご先祖の話に花が咲く。

経済事情はよくないが、久しぶりに余裕を持って家族と時間を過ごす。子供たちもおいしい料理が食べられると、秋夕を楽しみにしている。