ちなみに、延吉の大自然旅行社のウェブサイトを見ると、七宝山ツアー日帰りツアーの募集ページはないが、七宝山を含む北朝鮮3日、4日ツアーの募集ページは掲載されている。中国最大手の旅行サイトである途牛も、同様の状況だ。
さらに、中国商務省は来年1月までに北朝鮮との間で設立した合弁企業を閉鎖せよとの通告を出したことを受け、各企業は年内の閉鎖に向けて残務整理に追われている。
中国当局が今後も対北制裁を強化すれば、北朝鮮国民の反中感情はますます高まるかもしれない。
高英起(コウ・ヨンギ)
1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 、 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 、 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。