数十万とも数百万とも言われる餓死者を出した1990年代後半の大飢饉「苦難の行軍」のころにも、開発は続けられていた。北朝鮮の人びとは、国が自分たちのためにカネを使わないことをわかりきっているのだ。
咸鏡北道の西隣の両江道(リャンガンド)でも、当局による同様のプロパガンダが行われている。
現地の情報筋によると、当局は「核兵器が完成したから、残りの軍事費は人民生活の向上に回す」と宣伝しているが、情報筋は「そんなものは怒れる世論をなだめるための弁明に過ぎない」「そんな使い古されたプロパガンダは、もはや人民には通じない」と吐き捨てた。
(参考記事:「いま米軍が撃てば金正恩たちは全滅するのに」北朝鮮庶民のキツい本音)人民生活の窮乏は「苦しい」というレベルを超え、「深刻」なレベルに達していると情報筋は伝えた。