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国内で販売されている北朝鮮の美術作品の一部が贋作という主張が出ている。

国内最多の美術品販売サイトであるポータルアート(www.porart.com)で、販売中の北朝鮮の美術品の一部に対して、作家本人らが直接‘贋作’と証言した動画が公開された。

18年以上平壌に直接出かけて、北朝鮮の美術品を販売している画商、シン・ドンフン(59)氏が公開したこの動画では、ポータルアートのサイトに掲載されている北朝鮮の画家、チョン・チャンモ画伯やソン・ウヨン画伯の作品およそ20点に対して、2人の作家が‘贋作’と口をそろえて語っている。

この映像で2人の作家は、‘シンピョンの秋’‘海金剛立石の朝’などを印刷した紙を一枚ずつめくり、“これはにせ物… これはすべてにせ物です”、“明白です、にせ物”と言っている。

北朝鮮で最高の待遇を受ける人民芸術家、ソン・ウヨン(61)画伯は、細筆彩色画にリアルな風景を描き、更に抽象画的な要素が加味された真彩細画の大家として知られ、チョン・チャンモ画伯は柔らかくて力強い没骨画(アウトラインなしに墨や彩色だけで形態を表現した絵)で有名な作家だ。

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映像を公開したシン氏はこうした内容を根拠とし、“ポータルアートが販売する北朝鮮の作品のうち、7,80%がにせ物”と主張している。

一方、ポータルアート側はこれに対して、事実ではないと述べている。ポータルアートよりも10倍以上高く、北朝鮮の美術品を売ってきたシン氏が偽りの主張をしているということだ。

実際に、シン氏が公開した動画で、チョン・チャンモ画伯は “名前の下に印鑑を押したものは歴史的に1つもありません。完全にこれは模作で、模作も無知な奴がしたんだな”と言っている。

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だが、画伯の主張が本当ならば、ポータルアートが販売した作品はもちろん、この間シン氏が販売してきた作品もすべてにせ物ということになる。シン氏が運営する国内のサイトのチョン・チャンモ画伯のすべての作品にも、名前の下や横に印鑑が押されているからだ。

また、ポータルアートのサイトで公開されたすべての美術作品には、名前の下に印鑑が押されており、ポータルアートが販売する北朝鮮の作品の7,80%のうち、ソン・ヨウン画伯のものは80%、チョン・チャンモ画伯のものは6,70%がにせ物というシン氏の主張に矛盾が生じる。

ポータルアートは“在米韓国人のシン氏は、19年間北朝鮮に行き来して、北朝鮮の美術品を国内に持ちこんで、高値で販売してきたが、2年以上前から当社が北朝鮮の絵を公式に輸入して、安い価格で普及させ、莫大な打撃を受けたと聞いている”と述べ、シン氏に対して疑問を抱いている。

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また、“他人名義で京畿道のイルサンで北朝鮮の絵を扱う画廊を運営するシン氏は、主に国内で活動しているにもかかわらず、国内の言論会社の美術専門記者ではなく、ワシントンの特派員を通じてこうした消息を伝えた”と述べ、シン氏の行為は‘言論プレー’であると批判している。

ポータルアートはこの2年間、北朝鮮の美術品を正式に購入して販売し、美術愛好家の間で、認知度とネーム・バリューを積んできた業社という点からも、シン氏の主張に疑問がもたれている。

ポータルアートのイ・チャヌ常務はこの日、デイリーNKとの通話で、“顧客から北朝鮮の画家の作品ではないようだという問い合わせや、確認の要請を受けることがたびたびある”と述べ、“北朝鮮に直接確認を要請したり、国内で鑑定士の鑑定を受けている”と明らかにした。

イ常務はシン氏が公開した動画についても、“理解できない部分が多い”と、2月に北朝鮮から送られたチョン・チャンモ画伯の写真にも、絵の名前の下に印鑑が押されていたという点を根拠としてあげた。

ポータルアートは現在、北朝鮮の民経連(朝鮮民族経済協力連合会)に、輸入された絵の真偽と、シン氏が動画をとるようになった経緯などを明らかにすることを要請している。動画の製作過程が公開されれば、今回の議論も一段落すると思われる。

一方、動画を公開したシン・ドンフン氏はアメリカで朝鮮美術協会会長などに就任し、北朝鮮の美術品を国内で流通させてきた在米韓国人で、昨年5月に兄弟のシン・ドンピル氏と一緒に京畿道のイルサンにケーアートギャラリー(K Art Gallery)という北朝鮮美術専門の美術館を開いた。