2008年に就任した李明博大統領が、前任者である盧武鉉大統領の対北朝鮮融和政策を180度転換し、北朝鮮への支援を大幅に締め付けたことは記憶に新しい。追い詰められた北朝鮮側は天安艦撃沈(2010年3月)や延坪島への砲撃(同11月)を行うなど対立を深めていった。
この時は、優位に立った韓国が、国際社会との協調の下で北朝鮮を交渉の場につかせるべきだったのが、機会を逃してしまった。この点に関して、当時の李政権のブレーンは後悔しているとされる。
今回、文在寅政権は金大中、盧武鉉政権下での融和政策10年と、李明博、朴槿恵の強硬政策10年の長短所を見極め、懐の深い接近を行っていると好意的に見ることもできる。若い金正恩党委員長はミサイルを撃ち続ける以外の手がなく、逆に焦っているようにも感じられる。
(参考記事:「いま米軍が撃てば金正恩たちは全滅するのに」北朝鮮庶民のキツい本音)だが、韓国には情報が無い。