脱北者が韓国から北に戻る訳

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絶望したA氏は、北朝鮮に戻ることを決心し、1400万ウォン(約137万円)の渡航費を調達した。しかし北朝鮮へ渡ろうとしていることが発覚し国家保安法違反で逮捕、起訴された。

蔚山の地方裁判所は「A被告は韓国の存立、安全、自由民主的な基本秩序を危うくすると知りつつも、北朝鮮への脱出を準備した」と指摘する一方で「反省していて、韓国で懸命に生きると誓っており、資金調達に過ぎない点や貧困で韓国生活に適応できなかった点は情状酌量の余地がある」として、懲役1年、執行猶予2年の判決を下した。

検察は「量刑が軽すぎる」として、控訴したが棄却された。

統一省関係者によると、一度脱北して韓国にやって来たものの、「再入北」、つまり北朝鮮に戻った人の数は、わかっただけで昨年3人、累計では19人に達する。