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両江道恵山市で、軍に服務していた子供が死亡した女性が、今月7日に毒物を飲んで自殺する事件が発生したと、「統一を成功させる者たち」が現地の消息筋の言葉を引用して21日に報道した。

この消息筋によれば、恵山市を担当している保安署が、自殺の事件が発生すると、この女性が死亡した事実を知り合いや地域の住民に知らせないように伏せて、直系の家族だけが静かに葬儀を執り行った後埋葬したという。

保安署がこの女性の死亡をもみ消したのは、保安署の関係者たちがこの女性の訴えを受け付けなかったため自殺したといううわさが広まることを懸念したからのようだ。

消息筋が伝えたこの女性の自殺の経緯は、社会の貧困が家庭をどのように崩壊させるかがよく分かる事例といえよう。

恵山市ヘミョン洞が故郷のこの女性には、数年前に軍隊に行った息子がいた。この息子は去年、軍に服務していた時に、空腹だったため近くの農場の脱穀場にとうもろこしを盗みに行ったという。

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とうもろこしを盗んでいた時に農場の警備員に発覚したが、窮地に陥ったこの息子は警備員たちを殴り、ひどい傷を負わせたという。現場で逮捕された息子は、軍民関係毀損罪で、去年10月頃に平安南道イムピョン郡チドン里にある労働教化所に入れられた。

両親は息子を教化所から出すために、北朝鮮の貨幣で500万ウォンを教化所に渡し、今年8月中旬に息子は病気保釈の形で釈放された。このお金は全て、借りたお金だったという。

だが息子はひどく衰弱して、釈放から半月後に栄養失調による副作用で死亡してしまった。この家の一人息子だった。

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突然一人息子を失った母親は、今月7日に道の党の告訴処理課に(教化所の責任を問うため)やってきたが、道の党が「子供もきちんと教育できずに、何がよくできるからといってやって来たのか」と言い、訴えを黙殺した。激怒したこの女性は、その日の夕方帰宅した後、洗濯用の苛性ソーダを飲んで自殺したという。

死亡した女性の夫と娘も数日後に車に乗せられてどこかにいなくなってしまったが、道の党が指示して、治療を受けるために連れられて行ったといううわさだけが広まっているそうだ。

近所の住民の間では、この人たちがまた家に戻って来るのかは分からないが、自殺したという消息が広まることを恐れて、政府が遠くに追放したのだろうという話が広まっているという。

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両江道出身の脱北者は、「軍隊に出てもまともに食べることができないから、体が弱る人が多い」と言い、「お腹がすいて食べ物を盗むことが罪にされ、結局家族がばらばらになった事件だ。境遇は違うが、去年から食糧が無くなり家族が集団自殺する事件がしばしば発生している」と話した。