「党大会のせいで、何も言えず、息の詰まるような状態だったが、街はようやく活気と余裕を取り戻した。市場の営業が再開され、人々は商売を再開。女性たちは、鴨緑江の川べりで洗濯をし、子どもたちはのびのびと遊んでいるよ」
北朝鮮当局は、党大会を前に国全体が、盛り上がっているかのように宣伝していたが、実際はそうじゃなかったようだ。
放火テロも発生
開催期間中と前後には「事件事故を一件たりとも許してはならない」と、特別警戒態勢が敷かれ、住民生活には多大な支障が生じていた。連日の勤労動員、強制募金に加え、市場も営業を制限されていた。商売に欠かせない携帯電話も今月初めから使えなくなっていた。
市場の商品の多くは中国からの密輸品だ。携帯電話で中国側業者と連絡が取れなくなることは、市場にとって死活問題である。街では「お上は高性能の新型電波遮断機を導入したのだろう」との噂が立ち、庶民たちの不満は募る一方だった。
実際、大会初日には、行政機関に対する放火テロ事件も発生している。
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しかし、なぜスローガンが撤去されたのだろうか。情報筋は、「党大会の内容が期待外れだったから」と述べる。
ポスターをトイレットペーパー代わりに
「期待していた『改革・開放』などの新路線が提示されなかったせいで、多くの人ががっかりして不満をもっている。一歩間違えれば、党大会関連の宣伝物に不満をぶつけて、破壊事件が起きかねない。そうなると、最も責任を問われるのは当局自身だ。そうしたことを未然にふせぐため、さっさと撤去したのだろう」(両江道の情報筋)