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ガソリンタンクという放火の証拠が見つかったこともあり、治安当局は国家に不満を持つ「不純分子」や「暗害分子(こっそりと悪事をはたらく者を指す北朝鮮の言葉)」の仕業と断定。思想警察の国家安全保衛部が捜査を担うことになった。それも所轄の郡保衛部ではなく、上部組織である咸鏡北道の道保衛部が捜査を主導しているという。

主な容疑者として、当時、特別警備にあたっていた人物を中心に捜査が進められているが、発生後3日が経った9日の午後現在、容疑者は捕まっていない。

北朝鮮でも、こうした事件がときどき発生する。

昨年10月初め、北朝鮮の葛麻(カルマ)飛行場で、金正恩氏の視察前日に大量の爆薬が見つかったと米政府系のラジオ・フリー・アジアが報じている。また、2004年春に起きた龍川駅爆発事故も謎の多い出来事だった。中国を訪問した金正日氏が特別列車での帰路上で、謎の大爆発が起きたのだ。この出来事はいまもって、「暗殺計画」の可能性をはらむミステリーとして語られている。

(参考記事:なぜ最高指導者の近くに大量の爆発物が…北朝鮮「暗殺未遂説」のミステリー

一方、今回の放火事件からは。2つの意味を読み取ることができる。