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ロシア国営通信のスプートニクは14日、北朝鮮の核開発に対応するための行動について、「(日本とロシア)両者は必ずしも一致しない」とする、ロシア科学アカデミー東洋学研究所朝鮮研究室長、アレクサンドル・ヴォロンツォフ氏のインタビューを報じた。

この問題で日本とロシアが「意見の一致を見た」とした菅義偉官房長官の発言に対し、疑義を呈したもの。

ヴォロンツォフ氏はインタビューで、「日本は米国や韓国と同様、北朝鮮に対する制裁を可能な限り強化するべきだ、との立場だ。制裁で窒息させることも辞さない、という構えだ」としながら、それに対しロシアと中国は「ミサイルや核など具体的な軍事計画に対しては制裁を導入することに賛成」であるとしつつも、北朝鮮経済を窒息させるような措置は望んでおらず、むしろ経済改革を促して「普通の国へと変貌させたいと考えている」と述べている。

また、今回の核実験を受けた米日韓の強硬な対北制裁に加わるかどうかについては、「取引があり、何らかの譲歩があるだろう。しかし、原則的な立場からは、我々は退かない」として、条件付きで制裁に加わる可能性を示しながらも、金正恩政権を窮地に追い込むことには反対する意向を示唆した。

同氏はまた、北朝鮮に核やミサイルの開発を中止させるためには朝鮮戦争の休戦協定が平和協定に移行され、北朝鮮と米日韓の間に外交関係が樹立される必要があるが、米国がこれを拒み、「頑なに、(北朝鮮の)政権交代を起こそうとしている」と指摘。さらに、すでに対北制裁が行われているのに何ら成果を上げてこなかったことに言及し、「いかなる制裁も、それ(北朝鮮の核開発)を停止させることも、せめて遅らせることさえ出来ない」と述べている。

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スプートニクはこのインタビューを、「米国は制裁の強化を求め、北朝鮮との対話を拒否している。このようなアプローチに対し、北朝鮮が新たな核実験で対抗したとして、それは驚くに値することだろうか」とのまとめで締めくくっている。

ロシア科学アカデミーは、ロシア国立の最高学術機関。スプートニクもクレムリンの強い統制下にあると言われ、ヴォロンツォフ氏の見解は、ロシア政府の立場を代弁したものと見ることもできる。