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“北朝鮮は世界で最も宗教弾圧がひどい‘特別憂慮対象国’(CPCS)だ”

アメリカの国際宗教自由委員会(USCIRF)は2日に発表した2007年、年例宗教自由報告書を通じて、北朝鮮にはいかなる個人の自由もなく、宗教の自由をはじめとする普遍的な人権に対する保護もないと指摘した。これにより、北朝鮮は去る2001年から7年連続で、‘特別憂慮対象国’に指定されることとなった。

報告書は、北朝鮮では政治的、社会的活動や情報の移動が徹底的に統制されており、思想の自由も存在し得ないと指摘している。国際社会に公開される宗教活動は、政府の統制下に置かれているとも伝えた。

更に、北朝鮮政府は宗教活動をして摘発された人々を強制収容所で長期間監禁したり、拷問、甚だしくは処刑に至る苛酷な処罰をしていると指摘している。

UCIRFのマイケル・クロマティ委員長は報告書を発表する記者会見で、“北朝鮮が宗教の自由をはじめとし、世界最悪の人権弾圧国家であるという点は明らかだ”と述べ、“進歩と保守の政治性向を去り、北朝鮮が全世界で最も危険な場所の一つであるという点で、アメリカの政界の意見は一致している”と語った。

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クロマティ委員長は、“北朝鮮の宗教弾圧の状況が改善したといういかなる証拠も見つけることができない”と述べ、“北朝鮮政府は、あらゆる形態の宗教的信仰を、金日成と金正日に対する個人崇拝の潜在的競争相手と見做している”と指摘した。

報告書には、北朝鮮政府が管理所及び政治犯収容所の収監者を釈放して、公開された宗教活動の自由を保障し、国際人権規範を守ることを促す内容を記した、勧告事項が盛り込まれている。

また北朝鮮の宗教弾圧の問題を解決するために、この問題を6ヶ国協議の過程に含める方案を勧告した。

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特別憂慮対象国には北朝鮮をはじめとし、イランやパキスタン、サウジアラビア、スーダン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、ベトナム、エリトリア、中国、ミャンマーなどの11ヶ国が指定された。

アメリカ政府は1998年の国際宗教自由協約(IRFA)によって、宗教の自由を組織的に弾圧したり、違反する国々を指定することになっている。このため、宗教自由委員会は、特別憂慮国指定とともに、コンドリーサ・ライス国務長官に、宗教の自由を保障するための政策建議案を提出している。

報告書の主な内容を問答形式で整理した。

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Q. 北朝鮮国内には公式的な宗教機関があるのか?

88年から92年にかけて、カトリックの聖堂が1つと、プロテスタントの教会が2つ建てられた。90年代半ば以降、平壌に外国人の支援団体の活動家らが増加し、これらの教会で対外的な宗教活動が行われている。平壌には3ヶ所の仏教寺院と天道教寺院も1ヶ所ある。

それ以外にも、ロシア正教会が2006年8月に平壌にできた。2人の北朝鮮人が、モスクワで正教の教理の教育を受けたという。

ローマ教皇庁が認める神父がいないという事実は、ミサを執り行うことができないということを意味する。平壌で活動する韓国の宗教団体によれば、教会に通う北朝鮮の人のうち、ごく少数だけが信仰心を持っており、大部分は教会活動を見張って報告するために派遣された保安要員たちだ。

Q. 北朝鮮政府が宗教機関を活用する事例は?

北朝鮮政府は仏教信者や天道教信者、キリスト教信者の連合宗教団体を設立した。外部の人に宗教的意識が存在するということを見せるために、平壌で運営する機関だ。こうした団体は政府の管理の下で運営される。政府の政治的統制の中で宗教活動が行われている。外国の人道支援を得るための方法としても活用されている。

宗教団体は平壌に事務室を持っており、場合によっては代浮轤ェ海外を訪問したりする。しかし、平壌以外ではどんな都市でもどの地域でも運営されていない。

Q. 北朝鮮が認める、宗教の信者の数は?

国連に送った北朝鮮政府の書面による回答によれば、500以上の家庭教会が北朝鮮政府の許可を受けて運営されているという。しかし、誰が家庭教会の礼拝に参加するのか、平壌以外の地域にも家庭教会があるのかは確認されていない。

北朝鮮政府がこうした家庭教会の定期的な集まりを許容しているのかどうかは不明だが、朝鮮戦争以前に既にキリスト教を信じていた人々の家庭教会活動をしているのであると推定している。

Q. 北朝鮮で宗教活動をして発覚したら、どんな処罰を受けるのか?

北朝鮮では宗教関連の文件を公共の場所に持ってきたり、配布したり、公に信仰表現をするなどの宗教活動が発覚すれば、厳しく処罰される。強制労働収容所の長期収監から拷問はもちろん、処刑までされる。宗教を持つ住民たちに対する北朝鮮政府の拷問や処刑に関する報告が継続して出ている。

正確な数字は把握されていないが、6千人と推定されるキリスト教信者が政治犯収容所である第15号管理所に収監されている。宗教的信念によって収監された人々は、監獄で他の収監者たちより、もっと残酷な待遇を受ける。

一番危険な労働を甘受するのはもちろん、宗教を放棄することを強要されもする。こうした状況でも、政府の目を避けて密かに活動する地下教会が拡散している。

Q. 北朝鮮で宗教の代わりをしている ‘首領偶像化’ 教育の実態はどうか?

北朝鮮政府は金日成と金正日に対する崇拝に重点を置いた、主体あるいは金日成思想を強要している。

北朝鮮のメディアは、金正日の指示を引用して神格化している。学校では理念教育が優先的に行われ、党の唯一思想体系確立の10大原則を覚えなければならない。

北朝鮮のすべての家庭と学校、職場には、金父子の写真がかかっている。北朝鮮の住民は処罰の脅威の下で、金父子の肖像画を管理するように強要されている。また、指導者の顔が描かれたバッジを服につけなければならない。北朝鮮全域には約45万の金日成研究所がある。

北朝鮮政府はまた、国内に入って来るすべての情報を強力に統制している。テレビ、ラジオ、印刷媒体、インターネット、携帯電話など、北朝鮮政府は住民たちが、他国の向上した人権の発展の姿を学ぶことを阻んでいる。

Q. 北朝鮮国内で宗教に関する教育はどのように行われているのか?

金日成総合大学に宗教学科がある。ここで修士や学士を受けた人々は、北送された脱北者たちが、キリスト教信者になったのか区別する安全員たちを訓練する仕事に携わる。

多くの卒業生は、公式的に宗教団体の仕事をしたり、外国の宗教関係者が北朝鮮を訪問した際に会うという役割を果たしている。