金正日政権が支配する北朝鮮は、既に崩壊段階に入ったと、アン・ビョンジク(社)時代精神理事長が主張した。
アン理事長は3日、ソウルのプレスセンターで未来政策研究所が主催して開かれた、「対北政策の過去、現在そして未来」というセミナーで、「(北朝鮮が)崩壊段階に入ったという最も明らかな兆しは、飢餓が続いていることと、外部の援助による延命」と語った。
更に、「北朝鮮は既に、単純再生産が不可能な状況に直面している」と述べ、「崩壊するしかない内部的な条件が山積している」と強調した。
アン理事長は北朝鮮が崩壊するしかない理由として、 ▲経済体制の崩壊 ▲財政体系と官僚体系の崩壊 ▲統治体系の麻痺 ▲インフら(社会基盤施設)の麻痺 ▲生産活動の全面的萎縮をあげた。
また、「北朝鮮は計画経済体制で崩壊したが、市場経済体制も確立することができなかった」と述べ、「はっきりとした経済体制がない状態で、国民経済が漂流している」と指摘した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面更に、「資本主義国家でもそうだが、特に計画経済体制の下にある社会主義国家においては、この財政がどのように運用されるのかに国民経済の命運がかかっている」と言い、「北朝鮮では財政が非常に恣意的に運用されている」と強調した。
アン理事長は「北朝鮮の財政運用は、主に金日成・金正日や軍部など、権力の実勢に牛耳られている」と説明し、「国家財政の約80%が、金日成・金正日や軍部によって牛耳られ、内閣が任されているのは予算の20%程度であり、財政の恣意的な運用は、結果的に官僚機関崩壊を伴った」と述べた。
アン理事長はまた、「平壌だけで食糧と生活物資がそれなりに供給されているが、他の地方ではそれが供給されていないため、住民は食糧を確保することに没頭していて、政府が地方の住民を統制することは基本的に不可能」とも指摘した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面更に、「北朝鮮のような計画経済の下で、政府が住民を統制することができないというのは、正常な労働力の動員が不可能ということを意味するため、直に生産活動の崩壊につながる」と強調した。
北朝鮮の再建については、「一つ目は北朝鮮が崩壊しても一つの独立的な政治経済単位として維持し、二つ目は北朝鮮が国際紛争の場にならないように、北朝鮮に対する国際的な共同管理を模索し、三つ目が飢餓の状態におかれている北朝鮮の住民たちの応急救護、四つ目が漸進的な改革・開放を通じた国家の再建、五つ目が北朝鮮の住民の人権と財産権の回復, 六つ目が独立的な政治経済単位として存置する方案での統一問題」があり、これについて悩まなければならないと強調した。
シンポジウムに参加した、北朝鮮民主化フォーラムのイ・ドンボク常任代表は、北朝鮮が権力の世襲によって没落する可能性があるため、北朝鮮の「急変事態」に備えなければならないと主張した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面イ常任代表は「国家安全保障会議が主管して、韓米連合作戦の作戦計画のうち、北朝鮮の『急変事態』に備える計画である『作戦計画 5029』を韓国政府の『平和計画』や『チュンム計画』と連動させて、急いで完成させる必要がある」と強調した。