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北朝鮮の人権状況の酷さについて、ここで長々と説明する必要はないだろう。

いまだ8〜12万人が収容されている「政治犯収容所」。90年代中頃から300万人の大量餓死を生み出した「苦難の行軍」。権力に抵抗する数百人もの人々を戦車で轢殺した残酷な軍隊。

もっとも、こうした出来事は正恩氏の祖父・故金日成主席と父・故金正日総書記の統治下で起きたものであり、弱冠33歳の正恩氏には、直接の責任はなかった。これらは祖父と父から背負わされた、「負の遺産」とも言えるものだった。

しかし、彼が最高指導者の座を継いでからわずか3年余りの間に、状況は完全に変わった。正恩氏はこの間、父親の実に7倍ものペースで側近を処刑している。

その場面は、すでに衛星画像によって捉えられており、言い逃れすることなど到底できない。

「人道に対する罪」を追及

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また、たとえ故意ではなくとも、正恩氏が犯した失政により、膨大な餓死者が発生したこともある。「人肉事件」すら多発した凄惨な事態の責任は、明らかに正恩氏にあるのだ。