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現在まで国際社会は人権問題に対して北朝鮮政府の責任ある姿勢を導き出すことができないでいる。

国際社会で、北朝鮮の人権問題は大きく3種類の領域で主張された。一つは国際的な市民社会であり、もう一つは国連人権委員会と総会であり、最後の一つはヨーロッパの一部の国々が、北朝鮮政府と行った人権対話だ。

北朝鮮は国際的な市民社会の人権改善を求める声を、北朝鮮に対する謀略かつ煽動に過ぎないと一蹴してきた。国連に対しても特に違った点はない。国連はウィティット・ムンタボーン北朝鮮人権特別報告官を指名したが、北朝鮮は人権報告官の活動に全く協調していない。また北朝鮮はスウェーデン、イギリスなどのヨーロッパのいくつかの国々と人権対話を行ってきたが、こうした国々が北朝鮮に対して持っているてこがないため、成果はほとんどないのが実情だ。

人権というのは保障しなければならない主体が必要で、それは該当国の政府ということになる。北朝鮮の人権の実質的な進展のためには、北朝鮮政府の協力が必須なのだ。したがって、北朝鮮の人権改善の運動をする人々は、どのように北朝鮮政府を人権対話に牽引し、ひいては強制するか、その戦略に悩まざるを得ない。

幸いな知らせは6カ国協議の2.13合意以後、北朝鮮政府が人権対話に出ざるを得ない多様なきっかけが出現したということだ。北朝鮮の人権改善の勢力は、こうした多様なきっかけをよく活用しなければならないだろう。今後、4種類ほどのきっかけがもたらされると思われる。

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北の政府の人権対話への牽引となる4つのきっかけ

一つめは米朝修交、日朝修交だ。

冷戦国「が解体された後、特にアメリカ、ヨーロッパの国々の修交は、修交当事国の人権改善が条件として立てられてきた。人権改善は修交の前提条件になる可能性があり、修交の連係条件にもなり得る。スウェーデンやイギリスは、修交の連係条件として、人権問題を扱った。そのため、修交以後、政府間の人権対話が持続している。しかし、フランスなどは修交の前提条件として人権改善を言及しているため、まだ北朝鮮はフランスと修交していない。

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現在アメリカは、人権改善は対北修交の前提条件であると公開している。日本は拉致被害者問題の解決を修交の前提条件にしている。したがって、米朝、日朝修交の議論が本格化されるほど、北朝鮮政府は北朝鮮の人権問題に対する責任ある対話に出るしかなくなる。

二つ目のきっかけは朝鮮半島の平和協定締結だ。

冷戦体制を解体して平和協定を締結する過程で、人権に関する議題は必須事項だった。代表的なのが、1974年のヘルシンキ協定または、ヘルシンキ最終議定書(Helsinki Final Act)だ。また、1990年代初頭のニカラグア、エルサルバドル、グアテマラなどとの中米平和協定にも、人権条項が含まれた。それ以外には、カンボジアの内戦問題を扱った1991年のパリ協定にも、人権問題が含まれており、前ユーゴ連邦、東ティモールなどの紛争を解決する平和協定にも人権に関する議題が含まれている。

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実は本質的意味から、平和体制というのは、戦争をするという消極的な平和を越えて、人々の人権を保障するという積極的な平和体制を意味する。このような観点から見る時、平和協定に人権問題が核心議題として含まれることは、極めて当たり前なことであると思われる。こうした脈絡から、朝鮮半島の平和協定でも人権問題は必ず扱われなければならない。

三つ目のきっかけは6カ国協議の実務グループの1つである北東アジアの平和、安保体制グループである。

北東アジアの平和安保体制というのは、北東アジア版ヘルシンキ体制と似ている。現代の平和体制には、人権問題が必須事項として含まれるという傾向を考えると、北東アジアの平和安保体制の議論にも、人権問題は必ず含まれるだろう。

四つ目のきっかけも同様に、6カ国協議の実務グループのひとつである経済、エネルギー協力分科である。

北朝鮮は制度的な面では、相変らず全体主義の経済システムを維持している。したがって、経済活動に関わる基本的な人権の大部分が欠如している。たとえば労働権、職業選択の自由、労働争議権、自由契約締結権など、経済関連の基本的な人権が完全に無視されている。よって、経済、エネルギー協力分野に関わる人権が議論されねばならない。

このように、北朝鮮はいくら回避しようとしても、自らが国際社会で責任ある一員になろうとするならば、政府間の人権対話は必ず経なければならない関門だ。北朝鮮政府が人権対話に出ざるを得ない与件が与えられるならば、私たちは北朝鮮政府が人権問題に前向きな立場を表明するしかないように強制する戦略を、準備しなければならないだろう。

北朝鮮の人権の強制ために中国の協力を得る戦略が必要

この戦略を準備するにあたって最も重要な要因は、北朝鮮の人権対話への参加と共に、合意した事項をどのように守るかということだ。ここで中国の役割が重要になってくる。6カ国協議の枠組みからも分かるように、中国は北朝鮮が6カ国協議を壊せないようにする盾の役割を果たした。政府間の人権対話の枠組みが作られる時、中国は同じく北朝鮮がこの枠組みを壊すことができないようにする決定的な役割を果たすことができる。

北朝鮮国内では、旧ソ連のように内部の野党勢力が許容されないため、外部者の役割は一層重要だ。外部国家の中で、北朝鮮に実質的な圧力を最も強く加えることができる国は中国であるという事実を注視するべきである。

したがって私たちは、人権の多くの議題の中でも中国政府が受容することができる議題に集中する必要がある。中国の支持を導き出すためには、二つの分野の人権に関する議題に集中しなければならないだろう。一つは経済改革、開放に関する人権分野だ。中国は唐小平が改革開放を始めた後、一貫して北朝鮮に改革開放を勧めたことがある。中国は経済の改革、開放と関わる人権分野では、非常に積極的にならざるを得ない。したがって、私たちも対北朝鮮人権対話の優先順位として、経済改革、開放と直結した問題、すなわち移動の自由、職業選択の自由、居住移転の自由などを考慮する必要がある。

同時に、反人倫的人権弾圧の懸案も、中国の支持を得ることができる。すなわち政治犯収容所の連座制、胎児の強制流産、法外な公開処刑などは、既に中国でも過去の遺産として廃棄された。したがって、こうした事案でも中国の支持を得られる可能性が高い。

今まで北朝鮮の人権問題は主に市民社会の専有物だった。これが北朝鮮人権運動の第1段階であるならば、北朝鮮政府の人権対話の参加は、北朝鮮の人権運動を一段階高めるきっかけになるだろう。北朝鮮の人権運動団体は、この第2段階に主導的に当たるための戦略を準備しなければならないだろう。

[ハ・テギョン/]