北朝鮮の咸鏡北道(ハムギョンブクト)で、人民保安員(警察)と商売人の間での乱闘が発生し、軍と国家安全保衛部(秘密警察)、警察が派遣される事態にまで拡大したとデイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。

平壌のサッカースタジアムで保安員と揉める男性(参考写真)
平壌のサッカースタジアムで保安員と揉める男性(参考写真)

乱闘が起こったのは先週26日。咸鏡北道茂山(ムサン)郡の市場で、人民保安員が取り締まりで商品を押収したことをめぐって、商売人が反発し、集団的に抵抗したという。内部情報筋は、その時の様子を次のように語った。

「市場を管理する保安員が工業製品を押収したことに商売人が反発したが、最初は言い争いだった。しかし、殴り合いに発展し、周辺の商売人は凶器まで用いながら保安員に襲いかかった」

その後、乱闘を鎮圧するため武装した軍の保衛員と保安署保安員が派遣され、市場は完全封鎖。当局は乱闘に関わった双方の死傷者を、連れ去ったという。突発的な乱闘であり、正確な死傷者数は不明だが、「数十人にのぼる」(情報筋)という。

「市場はまるで暴動が起きたような、物々しい雰囲気だった」(内部情報筋)

乱闘が起きた要因は、日頃からの生活苦に加えて、保安員の横暴な商品押収に対して、商売人の不満が瞬間的に爆発したようだ。この影響で、翌27日までに市場は閉鎖され、住民生活に支障が出ている。さらに、軍や保安署(警察署)の担当駐在員が急きょ派遣されて緊急人民班会議が招集された。乱闘の噂が広まらないように箝口令がひくためだ。

しかし、住民たちは、今回の乱闘について次のように語っているという。

「保安員暴行に抵抗した商売人の小さな暴動だ」

「窮鼠猫を噛むだ。統制があまりにもキツければ必ず反抗する」

「保安員たちには当然の報い」

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