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[現場調査] 北の南端-休戦ラインの前方、黄海南道シンチョン郡を行く

今回は休戦ラインに比較的近い、黄海南道のシンチョン郡の消息をお伝えします。北朝鮮の内部消息筋を通じて、 △ 後継者問題 △ 最高人民委員会代議員選挙の準備の状況 △ 軍の動向 △ 市場の動向 △ 食糧状況などを主にお伝えします。2月初めの消息です。

□ 護衛局で広まる金正雲(キム・ジョンウン)に対する「後継者推戴説」…‘人民軍大将’の称号も

シンチョン郡の消息に詳しいパク・ソンWュ(仮名, 47歳,)さんは、「現在護衛局の内部で、後継者の推戴事業をしているという話を伝え聞いた。後継者には(高英姫の)2番目の息子である金正雲が選ばれて、金正雲には『朝鮮人民軍大将』の称号が授与されたと言っていたよ」と伝えてきた。パクさんはシンチョン郡の幹部からこのような消息を聞いたと言い、幹部は知っている人はみんな知っているようだと話した。

金正雲が「人民軍大将」の称号を与えられたというパクさんの話は、後継者は「金大将」と伝えた毎日や聯合ニュースの報道とも通じる点があると思われる。金正雲を後継者に指名したことが事実である可能性が高まっている。(一部の報道によれば、金正日の長男、金正男も25歳の頃である1995年に、金正日から「人民軍大将」の称号を与えられたことがあったという)

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国境地域の別の内部消息筋は、こうした後継者指名の消息に対して、「私は中国を出入りする商人から話を聞いた。けれども、一般の幹部たちは金正雲が誰なのかよく知らない。子供にまた権力を譲れば人民たちは簡単には受け入れないだろう」と話した。パクさんの話のように、北朝鮮では後継者問題に対するうわさと証言が流れていて、国境地域を中心に、後継者に対する一般の住民の関心も高まっているという。

□ 朝鮮人民軍の軍人に誓約書… 道ごとに保安省政治局の検閲も

内部消息筋によれば、2009年1月末に朝鮮人民軍の軍人全体に、「お酒を一切飲まない」という誓約書が渡されたという。こうした誓約書が発布された理由は、軍人たちがお酒を飲んで兵士どうし喧嘩をする事件が増え、軍人と社会の人の間のけんかも頻繁に見られるようになったからだという。幹部から一般の兵士まで、「お酒を一切飲まない」という誓約書を渡されたそうだ。内部消息筋は「誓約書を提出した後も、3軍団の副指令官と数名の幹部たちがお酒を飲んで、結局左遷された」と伝えた。

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人民保安省でも保安員を対象にした検閲が本格的に始まったという。保安省の検閲は1月に江原道で始まり、南側から北に向かって行われるそうだ。現在、江原道に対する保安省の検閲は終わり、2月16日以後、黄海道で検閲が行われると言われている。

こうした検閲について消息筋は、「後継者問題やミサイル発射など、騒がしい社会雰囲気を整理するためには、軍隊や保安省のような権力機関を優先的に統制するのが必要だと考えたからではないか」と話している。

□ 3月8日の最高人民委員会代議員選挙に向けて湧く市民

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北朝鮮政府が、3月8日に行われた最高人民委員会代議員の選挙の準備に力を入れていたという消息が伝わった。選挙前に消息筋が、「代議員選挙の準備のために、選挙区ごとに選挙委員会が組職されて、行方不明者を調査して整理している」と話していた。また、「現在居住している公民たちを対象に、公民証の調査を行って、選挙人名簿を作っている」と伝えた。一方で、代議員選挙について人民たちは、「選択の自由がない選挙だからほとんど無関心だ。このような選挙は必要ない」という反応を見せていたという。