「新たな北朝鮮資産を発見」拷問され死亡した米大学生の両親が差し押さえ手続き

北朝鮮で長期間拘束された後、昏睡状態で帰国し死亡した米国の大学生オットー・ワームビアさんの両親が、北朝鮮に関連する新たな凍結資産を発見したとして、差し押さえに向けた法的手続きに着手した。米政府が凍結している北朝鮮関連資産を対象に、約5億ドル(約740億円)の損害賠償判決の回収を進める動きの一環とみられる。米国営放送VOAが14日、報じた。

報道によると、ワームビア夫妻は9日、ニューヨーク北部の連邦地裁に対し、対象資産に関する資料を非公開とするよう求める申立書を提出した。

裁判所の電子記録では、両氏は北朝鮮または北朝鮮の機関、代理機関に関連すると判断した凍結資産を新たに特定し、法的手続きを進める予定だと説明。資産の具体的な内容が公になると差し押さえ手続きに支障が生じる恐れがあるとして、関連文書の非公開を求めた。

実際に裁判所へ提出された資産関連の2件の文書は非公開扱いとなっており、資産の種類や所在は明らかにされていないという。

(参考記事:【写真】死亡の米大生「歯がズレた」原因は北朝鮮の拷問…裁判所が認定

VOAは両氏が、米財務省外国資産管理室(OFAC)が凍結している北朝鮮関連資産を追跡する中で新たな資産を発見し、損害賠償金の回収に充てるため差し押さえを目指している可能性が高いと伝えている。

ワームビア夫妻は2018年、北朝鮮当局による拘束と拷問が息子の死亡につながったとして北朝鮮を提訴。同年12月、米連邦地裁は約5億ドルの損害賠償を命じる判決を言い渡した。

その後、両氏は米国内外にある北朝鮮関連資産の追跡を続けている。先月には、パキスタンの「核開発の父」とされるA・Q・カーン博士の核拡散ネットワークに関連して凍結されていた約1713万ドルの資産について、回収を認める司法判断を獲得した。