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  韓国社会で‘北朝鮮の人権’を憂慮する声が出始めた90年代後半から今まで、この問題はただ保守陣営の専有物だと考えられてきた。北朝鮮の金日成-金正日政権が韓国の政権よりも伝統性があるという親北朝鮮左派陣営にとって、‘北朝鮮の人権’はタブー(禁忌)も同然だった。

  北朝鮮の悽惨な人権問題が徹底的に明らかになった今も、親北朝鮮左派陣営にとっては決して近づくことができない沈黙の問題になってしまった。だが、最近左派陣営の内部に‘私たちももう、北朝鮮の人権問題に関心を傾けなければならない’という勇気(?)ある人が現われた。‘あの人は本当に左派なのですか?’と首を傾げる人もいる。

  そのため、左派陣営には彼を‘変わり者’と批判する人もいる。こうした非難にびくりとして、再び沈黙の洞窟の中に隠れることもできるが、それでも彼は北朝鮮の人権関連のシンポジウムに出て、心のうちにある思いを吐き出す。

  その勇ましい主人公とは、元民主労働党政策委議長を歴任した‘社会民主主義連帯’のチュ・デファン共同代浮セ。チュ代表に1日、ソウルのカフェで会った。

  親北朝鮮左派が真っ先にインタビューを避ける‘デイリーNK’とのインタビューには気が向かない点もあるかも知れないが、‘北朝鮮’というくびきから自由であるチュ代表にとって、本紙とのインタビューも他の言論会社とのインタビューと違わなかった。

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  チュ代表は26日の‘2008北朝鮮人権国民キャンペーン’の北朝鮮人権国際会議で、“進歩陣営は北朝鮮の人権問題に対する二重のものさしを捨てなければならない”と指摘し、保守陣営には“人権自体の改善が目的ではなく、反北朝鮮(反北)が真の目的ではないかという疑いを受ける”と言った。

  また、“進歩陣営は北朝鮮の人権問題を、あれこれと言い訳をして、ただ対岸の火を見ているように眺めて、良心がうずいて辛い苦痛を抱いている”と反省し、“北朝鮮の人権問題は左右を越えて脱理念・脱政治化させて、人類の普遍の問題にしなければならない”と、親北朝鮮左派勢力を批判した。

  これまで民主労働党(民労党)内の平等派(民衆民主, PD)のブレーンだったチュ代表のこうした主張は、この間、同じ釜の飯を食べてきた左派の同志に一撃を加える言葉でもある。右派にとっては北朝鮮の人権に対するイデオロギー的な接近を批判することであり、注目される点だ。

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  チュ代表は左派が北朝鮮の問題に鈍い立場をとるようになった原因について、“金大中との関係から、進歩勢力が自由になれなかったため”と言い、“政府が北朝鮮の機嫌を伺うことがあるとしても、進歩勢力は政権を持っているわけでもないのに北朝鮮の機嫌を伺った”と主張した。

  また、“結局、進歩勢力は金大中政府の第2中隊の役割を果たしたことになる”と言い、これは“進歩勢力の理念の変化というよりも、過剰な政治化が問題だった”と評価した。

  太陽政策に対する評価としてチュ代表は、“当時の状況を見たら、太陽政策に一面妥当性があったのではないか思う”と言いながらも、“太陽政策が進歩的な政策というわけではない。真の進歩であれば、北朝鮮の人民のための政策でなければならないが、太陽政策は違った”と指摘した。

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  更に、“北朝鮮の人民の立場から見たら、独裁者と笑う金大中と盧武鉉は根本的に虚しい”と述べた。

  また、“北朝鮮に物が入って行ったが、少しでも変わらなかったか”、“大韓民国のマークが書かれた物資が出回ったので変化があったはずであり、開城工団のような事業は今まで門を閉ざして暮らしてきた北朝鮮体制の根幹を揺るがすことと言える”と付け足した。

  現在、チュ代表の社会民主主義連帯のニュ−レフト運動については、“福祉国家モデルを志向している”と説明し、ニューレフトの活動で民族問題、統一問題、親北朝鮮、反北朝鮮問題に束縛されない普遍的価値の次元で活動を展開すると言った。

  また、“今後‘左派’と‘右派’を区分する際には、‘親北朝鮮’なのか‘反北朝鮮’なのかという概念は分けなければならない”、“そうしてこそ社会も国民も先進国になれる”と述べ、進歩陣営の多くの人が北朝鮮の人権問題を提起したら、今の北朝鮮政権にとって非常に大きな脅威になると強調した。