北朝鮮当局、外国人留学生の統制強化…現地学生との「無断接触」事件で

金日成総合大学で、一部学生による外国人留学生宿舎への無断立ち入り接触を持った事件が発生し、留学生宿舎の統制強化のため全管理要員の交代が指示されたという。

デイリーNKの平壌市消息筋によると、今月初め、朝鮮労働党中央委員会(中央党)は金日成総合大学の外国人留学生受け入れ体制を再整備するよう指示を下し、外国人留学生宿舎の管理要員を全面的に交代させるよう命じた。

今回の指示は、4月初めに発生した一部男子学生による留学生宿舎への無断立ち入り事件が直接的な原因になったというのが消息筋の説明だ。

消息筋は「外国人留学生宿舎の出入り管理問題は、外部との接触に関わる問題という点で極めて敏感だ。しかも今回は幹部の子弟や秀才学生らが関与していたため、具体的な内幕は明らかにされなかった」とし、「実際、事件発生後も学生管理を担当する教員ですら事態を全く把握できていなかった」と語った。

さらに「そのため事件報告も相当時間が経過した今月初めになってようやく行われた」とし、「その後、中央党は外国人留学生宿舎の出入り管理に関わる保衛員や安全員はもちろん、清掃員に至るまで責任を問い、関連する管理要員全体を全面交代させるよう指示した」と付け加えた。

中央党は、外国人留学生宿舎が外国人の滞在空間であるという特性上、宿舎管理そのものが国家の対外イメージに直結するとみており、今回の問題を政治的に解釈して深刻に扱っているという。また中央党は、世界各国からより多くの留学生を受け入れるという政府方針にも合致するよう、より徹底した統制に備え「政治的見識と感覚」を備えた人物に管理要員を交代するよう求めたという。

北朝鮮では、過去に観光で訪れた外国人学生拘束事件も起きており、今回の当局の動向は注目される。

(参考記事:死亡の米大生「歯がズレた」原因は北朝鮮の拷問…裁判所が認定

2016年、米国人大学生のオットー・ワームビア氏がホテル内の宣伝物を持ち去ろうとしたとして拘束され、その後、昏睡状態で帰国し死亡する事件が国際社会に大きな衝撃を与えた。外国人が関与する小規模な規律違反であっても、北朝鮮当局が政治問題として拡大解釈する傾向を示した象徴的事例とされる。

消息筋は「今回の金日成総合大学における外国人留学生宿舎管理要員の交代は、単なる処分として見るべきではなく、今後、外国人留学生を大規模に受け入れるための準備作業とも関連した措置である可能性が高い」と語った。現地では「管理体系を完全に作り直すレベルの措置だ」として、極めて異例の強度を持つ組織改編と受け止められているという。