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去る5日、‘デイリーNK’が咸鏡道化成郡所在の‘16号管理所’(政治犯収容所)で120人の収監者が集団脱走する事件が発生したと、特別報道したことと関連し、9日、北朝鮮祖国平和統一委員会(祖平統)は“事実無根”と言い、強く否認した。

デイリーNKは咸鏡道の清津に居住する複数の内部消息筋が 、“去年の12月20日に、化成郡にある管理所から120人が集団で脱出した事件が起こり、保衛部と保安署が非常事態になった”と言い、“現在、咸鏡道一帯はあちこちに検問所が追加して設置され、車の通行証と個人の旅行証明書を確認している”と報道した。

北朝鮮の政治犯収容所は、二重三重の障害物と、周辺の村の住民に対する徹底的な申告の奨励と教育、脱出者に対する苛酷な処罰によって、脱出自体の源を封鎖してきており、政治犯収容所からの集団脱走は極めて異例な事件だ。

北朝鮮はこれと関連し、朝鮮労働党の立場を代弁する対南機関としてよく知られている、祖平統のスポークスマンを通じて、異例の強い否認をした。

スポークスマンはこの日、中央通信の記者との問答の形で、デイリーNKの報道内容を取り上げ、“咸鏡道化成郡で昨年末に収監者が集団で脱出して、北朝鮮政府が検挙に出たという報道は、全く根拠がなく、捏造された謀略”と反駁した。

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スポークスマンは“私たちに対するこのような謀略的な報道は、今回が初めてではない”と述べ、“今、アメリカと南朝鮮の右翼保守勢力はますます勢いを増し、私たち共和国をけなすために躍起になっている”と主張した。

祖平統が南側のメディア機関の報道に対応して言及したこと自体が、異例なことであり、これは事件が実際に起こったことを反映するものであると思われる。北朝鮮政府はこれまで、事件が実在しなければ対応せずに黙殺する態度をとってきた。

北朝鮮政府はこの間、国際的な人権団体が政治犯収容所の人権弾圧の問題を指摘する度に、存在自体を否認してきた。また去年の12月には、国連総会で対北人権決議案が通過されるなど、国際社会の人権に関する圧迫が激しくなっている時点で、政治犯収容所の集団脱走事件が公論化されたことは、相当な負担として作用したようだ。

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スポークスマンはまた、“アメリカは反共和国心理謀略戦のために、今年の予算に多くの資金を投入し、米国務省は‘アメリカの海外向け放送’と‘ラジオ・フリー・アジア(RFA)’などの予算を増やして、ラジオ放送を通じた北の民主化に拍車をかけると言い放っている”と述べ、“南朝鮮政府もやはり、脱北者支援や北の人権改善などと関連した予算を増やして、心理戦攻勢を強化している”と主張した。

彼は、“アメリカと南朝鮮の極右保守勢力は、反共和国謀略騷動を行うほど、朝鮮半島の緊張の緩和と、南北関係の改善にとってよくない影響を及ぼす可能性があるということを肝に銘じ、つまらない遊びをやめなければならない”と言い、“反共和国的謀略騷動からもたらされる、今後のあらゆる災いに対して、全面的な責任を負うことになるだろう”と声を高めた。