李明博大統領の外交、対北政策のキーワードは‘グローバル’と‘実用’だ。特に南北関係においては、‘非核・開放・3000’国zを強調した。条件付きの経済的解法を通じて、北朝鮮の変化を追求するという戦略だ。
李大統領は就任の辞で、“理念のものさしではない実用のものさしで解決していく”と述べ、“‘非核・開放・3000’で明らかにしたように、北朝鮮が核を放棄して開放の道を選べば、南北協力に新しい地平が開かれるだろう”と語った。
‘実用’を強調しながら民族と自主を先立たせた過去10年の‘太陽政策’との差別化を確かにするものであると解釈される。
また、“南北首脳がいつでも会って胸を割って話さなければならないと考える。その機会は開かれている”と述べ、南北首脳会談に対する関心も明らかにした。
だが、“南北首脳が‘どのようにしたら、7千万の国民がよい暮らしができるようにすることができるか’、‘どのようにしたら互いに尊重しながら、統一の門を開くことができるか’という考えを共に分かち合わなければならない”と前提して、首脳会談も政治的理解が目的ではなく、共存と実用が目的でなければならないことをほのめかした。
人気記事：「女性１６人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面これに先立ち、李大統領はアメリカの時事週刊誌ニューズウイークとのインタビューで、“南北首脳会談は必要だが、内政に利用するために形式的な首脳会談は行わない”と明らかにしている。
専門家らは李大統領の就任の辞を通じて見た対北政策について、経済中心的‘実用’を強調し、参与政府の対北政策との差別化を試みるという意味であると分析している。‘接近方法’も、相互主義的な条件付きの方法を明らかにし、差別化を確かにしたという分析だ。この10年間の‘無条件一方的支援’とは異なるやり方の支援になると明らかにしたという指摘である。
高麗大学のユ・ホヨル教授は“既存の‘太陽政策’と明らかな差があるが、具体的な戦略は見守らなければならない”と語った。中央大学のチェ・ソンホ教授も“脱理念化、実事求是、韓米同盟の強化などを通じて、‘相互主義’的対北戦略を明らかにした”と評価した。
人気記事：「女性１６人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面だがこの日、李大統領は実用的接近方法と‘非核・開放・3000’国zを明らかにしたが、対北支援の前提である非核化と、改革･開放を導くことができる‘方法’について具体的な内容があまりなかったという指摘も出ている。
ユ教授は“実用的に接近することだと思うが、具体的な戦術は覗えなかった”と述べ、“‘今後どのように北朝鮮が核を放棄するようにするのか’、‘どのように、北朝鮮が経済改革ができるようにするのか’ということに対しては全く提示されなかった”と語った。
ユ教授はまた、“公約を通じてにんじんを提示したが、非核化の前提によってまだ北朝鮮に‘にんじん’を与えることができない状況”と言い、“期待値は提示されたが‘どのようにするのか’に関する具体的な方向と目標が不明だ”と指摘した。
人気記事：「女性１６人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面東国大学のコ・ユファン教授は“新しいものはない。就任前に明らかにした‘非核・開放・3000’国zについてそのまま話した”と述べ、“理念よりは実用中心で行うということで、これは相当部分、北朝鮮がどのように応じるかということによる、態度の変化にかかっている可能性があるという意味”と評価した。
コ教授は“北朝鮮が核を廃棄して開放すれば支援するという実用主義的原則だけを明らかにした”と述べ、“‘一方的支援’が議論になった参与政府とは異なり、相互主義的要素である‘~すれば ~する’という接近法を明らかにしたもの”と分析した。
同時に李大統領は‘グローバル外交’のために、世界の最強国であるアメリカとの堅固な協力を強調している。李大統領は“アメリカとは伝統的友好関係を未来指向的同盟関係に発展、強化させる”と述べ、“両国間に形成された歴史的信頼を基に、戦略的同盟関係を堅固にしていく”と語った。
これについて、李大統領は4月中旬に予定されている韓米首脳会談で、韓米同盟の発展の方向を盛り込んだ‘韓米同盟未来ビジョン’を採択する方案を推進していると伝えられた。
更に、李大統領は“アジアの国々との連帯も非常に重要”と述べ、“特に日本や中国、ロシアとすべて等しく協力関係を強化して、東アジアの平和と共同繁栄を模索する”と語った。李大統領の‘周辺4強外交’は、就任初日に第一歩を踏み出した。
李大統領が就任の辞で北朝鮮の核問題を最優先に解決しなければならないという意志と共に、4強外交を強調したと見ると、今後李明博政府の外交・対北政策の焦点は’北核廃棄’に合わせられるように見える。当面北朝鮮の核問題は、6ヶ国協議を通じた方法論を固守すると予想される。
一方、この日国会議事堂前広場で開かれた就任式は、ウズベキスタンのイスラム・カリモフ大統領や日本の福田康夫総理をはじめとする国内外の貴賓と国民5万人余りが参加した中開かれた。
就任の辞で李大統領は、特に経済を生かして大韓民国を先進化に導くというメッセージを伝達することに焦点を合わせた。就任の辞はA4用紙5ページの分量だった。