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北朝鮮政府が国境封鎖を目的に、’5部合同検閲グループ’を組織して、集中的な取り締まりに出たことが伝えられた。

 会寧市居住のKさんは21日、記者との電話インタビューで、”現在保衛部と保安署が合同で、密輸業者たちと渡江者(脱北者)らを取り締まっている。電話機を持っていた多くの人が、すでに拘留場に監禁された”と明らかにした。

 Kさんによれば、道、党、道安全保衛部(情報機関)、道保安局(警察)、道検察所、道裁判所が主軸になり、ここに人民班まで加勢した5部合同検閲グループは、中国と密輸行為をする人を検挙して、渡江者に対する取り締まりとその家族の動きをチェックすることを主な目的としている。

地方権力機関動員、複合的な国境管理システムの固着

 国境保衛員と分駐所(派出所)の保安員は、管轄の国境地域を引き受けて見て回りながら、検挙した者を該当機関に渡して処罰している。これらは国境警備隊の管轄権まで取り締まることで、その地域の国境警備隊との摩擦をもたらしていると、Kさんは伝えた。

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 Kさんは、”今回の措置は、国境警備隊に国境を任せても密輸行為と渡江者の脱出が絶えないため、地方権力を動員して複合的な国境の取り締まりシステムを作るための中央の指示”と伝えた。

 5部合同グループの組職背景も、核実験以降の国境の取り締まりにもかかわらず、’しょう紅熱’の発病の消息が外部に流れ出し、各種の国家機密が続々と海外に漏れて公開されているからであると思われる。

 この間、国境警備隊は密輸者たちと渡江者たちからお金をもらい、これを陰で秘密裏に助長してきており、巨額のわいろを得てきた。

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 このような’抜け穴’を阻むために、北朝鮮政府が地方権力機関を投入して、互いに見張るようにしたのだ。このグループは密輸行為助長、渡江者の隠匿など、国境警備隊に関係した事件まで資料を作って、労働党に’日報(1日の通報)’として伝達しており、この間の軋轢と警戒がよほどひどいことが明らかになった。

権力機関→住民の間の奥妙な ‘抱き込み関係’

 中国と密輸をしている他の北朝鮮住民Bさんも、記者との電話でのやりとりで、”道の検閲グループは自分たちで大騒ぎをしている。密輸屋を取り締まれば、一度にして大きなお金を稼ぎだすことができるから、目が血走っている。5部合同検閲グループに加わるために、権力機関でも競争が激しい”と伝えた。

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 Bさんは、”検閲グループは道自体で組職されることで、中央の党に報告資料を直接渡さずに、事件処理の現況についてのみ伝えることになる”と話した。検閲グループが’自ら考えて’自分勝手に処理することができるという意味だ。

 中央が直接組織する‘6.4グループ’(非社会主義の処分)にかかれば死刑、無期懲役のような極刑に処されるが、道の検閲グループは地方権力に限られているため、モデルケースを除いて大部分逃れられるというのが、Bさんの話しである。

 特に、平壌から遠く離れた咸鏡道と両江道では中央の指示がきちんと履行されていない。

 道の党の責任者、道の人民委員会委員長など、中央の党幹部対象を除いた大部分の幹部たちも、該当の地方で独自に採用するため、地方主義と家族主義が甚だしい。  党の指示よりも、それぞれの生活により神経を使うようになるというのだ。2002年の’7.1経済措置’以降、中央集権的管理体系から、各道別の自治体的な性格に転換されたという点も、このような現象を証明している。

 道の検閲グループが国の安全のために取り締まるのではなく、住民たちを取り締まって利潤を絞り出すためのいわゆる奥妙な’抱き込み’ 関係を形成しているのだ。

 Bさんは”私も全体の密輸額の30%しか得る事ができない。今日の夕方に10万ウォンを渡されたら(密輸)、3万ウォンだけ得て、保衛員、安全員、軍隊それぞれに貢ぐ”と伝えた。

 Bさんは”もし、内通した保衛員ではなく、突発的に他の保安員につかまった場合、その保衛員の指示に従って家族たちが’弾(わいろ)’を貢いで、検察に送られる前に逃げてくれば生きられる”と語った。