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統一部が拉致被害者・国軍捕虜問題の解決のために、経済協力の形の対価支援を通じた、いわゆる’ドイツの政治犯送還方式’の検討も可能な代案の一つとして業務引継ぎ委員会に報告していたことが15日に分かった。

7日に業務引継ぎ委員会で業務報告をした統一部が、拉致被害者などの問題と関連し、かつてのドイツの事例を参考にして、拉致被害者と国軍捕虜の解決に相応な対価を提供する方案も検討可能と報告したという。

この方案はドイツ統一前に東ドイツの政治犯を受け入れるため、西ドイツ政府が外為、商品などを東ドイツに与えた事例を参考にしたものである。北朝鮮に経済協力などの形の対価を提供する代わりに、拉致被害者や国軍捕虜の生死の確認-再会-自由意思による送還を段階的に推進するという計画だ。

拉致被害者、国軍捕虜の問題の解決は、13日に業務引継ぎ委員会が李明博氏に報告した国政優先課題にも含まれ、新政府がこうした方案を積極的に採択するかどうか、関心が集まっている。

これに先立ち、2006年に当時のイ・ジョンソク統一長官も、’拉致被害者などの問題の解決のためなら、対北支援ができる’と、これと似た接近方法を取り上げた。

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更に国防部は、最近改訂した’国軍捕虜問題の実態と対策’というパンフレットで、”政府は国際社会が北朝鮮に対して、国軍捕虜を送還するように影響力を行使するように、国際機関を通じて問題を提起する”と明らかにした。

特に、”国連総会及び国連人権委員会での送還に関する決議を誘導する方案を推進する計画”と述べ、”国内外の人権団体も国連人権センターに国軍捕虜の送還問題を請願することができるため、こうした団体の請願書の提出運動を支援する方案も検討中”と明らかにした。

だが、北朝鮮は2000年の第1回南北首脳会談以後の南北関係の進展にもかかわらず、拉致被害者や国軍捕虜は存在しないという立場をとり続けている。

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ただ、政府が解決に向けた努力をする中、去年11月の南北総理会談の合意文に、第9回南北赤十字会談(2007.11.28~30)を通じて、’戦争の時期とその後、消息がわからなくなった人々(国軍捕虜・拉致被害者)の問題を協議することにした’という内容が盛り込まれたが、赤十字会談では議論の進展が見られなかった。

また、事案の敏感な点などを勘案し、拉致被害者・国軍捕虜問題を扱う別途の政府間非公開対話チャンネルを構築する方案も準備中だ。南北高位級対話の核心議題としてこれらの問題を設定し、実質的解決のために努力するというのが統一部の計画だ。

統一部はまた、’戦後拉致被害者支援法’の施行過程で出てきた問題点を補うという次元で、支援財団を設置して、収益事業を保障する方案も検討できると報告した。

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更に必要な場合、戦時拉致被害者に対する名誉回復などが主な内容である法律の制定も検討可能と付け加えた。

これに対して拉北者家族協議会のイ・オクチョル代表は、”北朝鮮に経済協力をする形の対北支援を通じた拉致被害者解決方案は、この間の政府の立場から一歩前進した内容として評価する”と言い、”北朝鮮が拒否している’拉致被害者’という名称に対しても、政府の立場を明らかにしてほしい”と語った。