「クルマが欲しい」金正恩の”高級車狂い”が煽る国民の欲望
北朝鮮で、自家用車をめぐる欲望が静かに広がっている。とりわけ若い女性の間で車の所有を望む動きが目立ち、従来は男性中心とされてきた分野に変化の兆しが見え始めた。だが、その背景には、国民にとって到底手の届かない“象徴的存在”がある。高級外車を乗り換える金正恩総書記の姿だ。
北朝鮮において最も入手困難な消費財の一つが自動車である。中でもメルセデス・ベンツやランドローバー、レクサスといった高級車は、一般市民にとっては現実離れした存在にほかならない。それにもかかわらず、金正恩氏はこうした車両を次々と乗り換え、その姿が国営メディアを通じて繰り返し伝えられている。「非社会主義行為」を厳しく断罪し、ぜいたくや私的蓄財を抑制する立場にある最高指導者自らが、結果として国民の消費欲求を刺激している構図だ。(参考記事:欲望を抑えられず…北朝鮮の男女4人「禁断の行為」で公開処刑)
米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、咸鏡北道の住民は「最近は若い女性の間でも自家用車を持とうとする競争が起きている」と証言。これまで男性の間で見られた所有競争が、女性層にも広がっているという。
