それでも今回の訓練は、北朝鮮軍が明確に変化の途上にあることを示している。無人機の戦術統合、部隊間のネットワーク化、装甲戦力の生存性向上という三つの要素は、いずれも現代戦の中核をなすものであり、同国が外部の戦訓を取り入れながら軍事ドクトリンの更新を試みていることがうかがえる。

現時点では、こうした能力が軍全体に広く行き渡っているとは考えにくく、限定的な精鋭部隊にとどまる可能性が高い。しかし、局地戦レベルにおいては、従来よりも高度な戦闘遂行能力を発揮し得る段階に近づいているとの見方もある。

北朝鮮の軍事力は依然として量的側面が重視されているが、今回の動きは質的転換への志向を明確に示すものだ。今後、この流れがどこまで持続し、実戦能力として定着するかが、東アジアの安全保障環境を見通す上で重要な判断材料となりそうだ。

同通信の報道全文は次のとおり。

敬愛する金正恩総書記が歩兵、戦車兵区分隊の協同攻撃戦術演習を視察

【平壌3月20日発朝鮮中央通信】朝鮮労働党総書記で朝鮮民主主義人民共和国国務委員長である敬愛する金正恩同志が3月19日、朝鮮人民軍首都防御軍団直属平壌第60訓練基地を訪れ、歩兵、戦車兵区分隊の協同攻撃戦術演習を視察した。

朝鮮民主主義人民共和国の努光鉄国防相、朝鮮人民軍の李永吉総参謀長、朝鮮人民軍の金成基総政治局長と朝鮮労働党中央委員会の金正植第1副部長、朝鮮人民軍の主要指揮官が現地で、金正恩総書記を迎えた。

戦術演習は、敵の対装甲防御阻止線を打撃、襲撃、占領し、戦車と歩兵の突撃で攻撃の成果を拡大する戦術的区分隊の攻撃行動の際の協同秩序と戦闘法を熟練することに目的を置いて行われた。

戦術演習には、総参謀部予備作戦集団所属主力装甲部隊である騎兵連隊1個中隊と特殊作戦区分隊が動員された。

戦術演習が始まると、各種の無人攻撃機がリアルタイム偵察資料に基づいて敵の指揮拠点と対装甲火力陣地を打撃した。

不意に出現した敵装甲防御手段に対する戦術的火力支援が行われ、装甲車区分隊の対戦車ミサイルが一斉に標的を掃滅した。

また、背後打撃区分隊が待ち伏せ陣地で敵の無人機と武装ヘリを掃滅したことに次いで、敵の対装甲阻止線と対装甲火力陣地を襲撃、占領し、戦車と歩兵の攻撃条件を提供した。

新型主力戦車で武装した騎兵連隊戦車中隊の威力示威突撃が行われた。

これを通じて、戦車兵の実戦能力とさまざまな戦術任務に応じた各区分隊の戦闘協同実現と行動方法を実証する演習の目的が達成された。

金正恩総書記は、さまざまな不意で極悪な戦闘状況が造成される演習環境の中で、全ての区分隊がリアルタイム情報を共有しながら戦闘協同と行動の一致を保障し、強い打撃と迅速な襲撃占領、高い機動力によって強固な敵の対装甲防御阻止線を克服するのを見ると、最近、戦術的単位の訓練においても実用化、実戦化を高度化すべきだという訓練の原則が厳格に具現されていることがはっきり分かると評価した。

金正恩総書記は、地心をものすごく揺るがして突撃する戦車の熾烈な進撃ぶりを痛快に眺め、わが軍の気質的な勇敢さと度胸が、滔々と前進するあの戦車の壮大な気概に全て凝縮されていると満足の意を表した。

金正恩総書記は、再び驚くべき戦闘的性能を誇示して姿を現した新型主力戦車が実に優れた戦車である、打撃力と機動力、特に防護能力においては世界的に比肩できる戦車がないとし、わが軍が最も威力ある戦車を装備することになると誇らしく述べた。

同日、新型主力戦車の能動防護システムを検閲するさまざまな試験が行われた。

新型主力戦車は、さまざまな界線と方向から攻撃してくる対戦車ミサイルと無人機を100%の命中率で迎撃し、優れた能動防護システムの効率性をはっきり誇示した。

金正恩総書記は戦術演習が終わった後、新型主力戦車の戦闘的性能を改めて確かめ、次のような見解を披歴した。

「戦車工業の近代化においてわれわれは堂々と自負できる成果と進歩を成し遂げた。

第2次装甲武力革命を強力に決行した党中央の戦略的意図の誇らしい実行となる新型主力戦車には、朝鮮式の装甲兵器システム技術が集約されている。

われわれが特に力を傾けた新型主力戦車の核心技術の開発には7年という期間がかかった。

党中央指導グループの役割と国防科学院の正確な専門的指導は、戦車工業分野においてより発展的な展望を開いた。

装甲構造および動力系統設計と遠隔統合自動火力操縦システム、電子戦総合体と誘導ミサイル、能動防護システムによって飛躍的に向上された戦車の全ての構成要素が、強力な火力保障と生存性向上、乗組員の操作利便性に完全に適合している。

われわれは新型戦車を開発するに当たって戦車の生存率向上を特別に重視した。

戦車の生存率を高めるためのいろいろな特別技術が開発・導入され、全方位脅威探知システムを備えて、攻撃してくる様々な対戦車誘導ミサイルと無人機のような空中目標も高い正確度で間違いなく掃滅できる機動的な防護総合システムを備えているので、この戦車ほど自己防衛能力の高い装甲兵器は世界に存在しないと確信している。

特に、夜間戦に弱かったわれわれの装甲武力の戦闘的制約を完全に克服することができたのは大きな変革である。

われわれの主力戦車の戦闘的性能は比べようもなく優れている。

これからわが陸軍にはこの優れた新型戦車が大々的に装備され、われわれの装甲武力はより高い段階に発展するだろう」

金正恩総書記は、引き続き進化される現代戦の推移に即して主力戦車が戦場でその主導的地位を固守し、戦闘的価値を有用に消耗できるよう性能を絶えず更新する問題をおろそかにしてはいけないということを特別に強調した。

金正恩総書記は、最近、全ての訓練が科学的かつ実用的で実戦化した形式と方法へ転換したことを高く評価するとし、わが軍の各級は激昂した勢いをいささかも緩めず引き続き非常に高調させ、戦争の準備完成の飛躍的な成果へつなげなければならないと述べた。

金正恩総書記は、常に強調することだが人民軍が有事の際、さまざまな状況の下で任意の戦闘任務も迅速かつ正確に遂行できるよう戦闘能力の向上のための実戦訓練と訓練競技をより度合い強く、より多く手配し行うべきだとし、訓練革命をさらに増幅させるための革命的な対策を立てることに言及した。

朝鮮人民軍の指揮メンバーと戦術演習に参加した戦闘員は、自ら訓練場に不滅の偉大な足跡を印し、大きな栄光と衝天した勢いを与え、人民軍の戦闘的意志と無比の勇猛を百倍にした金正恩総書記に完璧な戦闘準備完成の誇らしい成果をもって、戦闘力強化のための惜しみない汗と努力をもって忠誠を尽くす誓いを立てた。---