米国とイスラエルによる対イラン軍事作戦が続く中、3月11日に首都テヘラン西部で発生した大規模爆発を巡り、米軍が超大型爆弾を使用した可能性が取り沙汰されている。現地で撮影された映像には巨大な火球とキノコ雲のような煙が立ち上る様子が映っており、軍事専門家の間では「通常爆弾としては最大級」とされる爆弾が使用された可能性が指摘されている。
米軍が保有する大型爆弾の一つが、GBU‑43/B MOAB(Massive Ordnance Air Blast)だ。通称「Mother of All Bombs(すべての爆弾の母)」とも呼ばれ、重量約9.8トン、爆発力はTNT火薬約11トンに相当するとされる。実戦での使用が確認されているのは、2017年に米軍がアフガニスタンで過激派組織の地下拠点を攻撃した際の1回のみだ。今回の爆発は、テヘラン西部の山岳地帯にあるとされるミサイル弾薬庫付近で発生したとみられる。SNS上には、上空に巨大な火球が広がった後、きのこ状の煙が上空に立ち上る映像が拡散しており、一部のメディアは「MOABが使用された可能性」を指摘している。
ただし、米国防総省はこれまでのところ攻撃に使用した兵器の詳細を公表しておらず、MOAB使用の事実は確認されていない。
また軍事専門家の間では、今回の標的とみられる施設の性格から、MOAB使用説には疑問も出ている。イランは弾道ミサイル関連施設を山岳地下のトンネルや地下格納庫に建設しているとされ、こうした施設の破壊には地中深く貫通してから爆発する大型貫通爆弾が用いられるのが一般的だからだ。
(参考記事:【写真】イランの「ドローン空母」無残に撃沈 北朝鮮“異形の兵器”は)
米軍が地下施設攻撃用に保有する代表的な兵器が、**GBU‑57 Massive Ordnance Penetrator(MOP)**で、重量約13トンの大型バンカーバスターとして知られる。地下深くの核施設やミサイル基地を破壊する目的で開発され、ステルス爆撃機から投下される。
このため専門家の間では、今回の巨大爆発について「MOABのような空中爆風型兵器ではなく、地下貫通爆弾が弾薬庫を誘爆させた結果、巨大な火球が発生した可能性もある」との見方も出ている。
