最近、北朝鮮の幹部の間で、金正恩総書記の娘・金ジュエ氏の地位上昇をうかがわせる発言が相次いでいる。近く重要な職責に就くのではないかとの観測まで浮上し、一般住民の間でも正確な年齢への関心が高まっていると、ラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。最高指導者の子女をめぐる話題がここまで公然と語られること自体、異例といえる。

咸鏡北道の幹部消息筋によれば、18日に郡内で開かれた党活動家会議では、数日前に行われた新星通りや和盛地区1万世帯住宅の竣工式が大きな話題となった。とりわけ、金正恩・ジュエ父娘の立ち位置や異様な距離感が注目を集め、幹部の間でジュエ氏の地位をめぐる関心が一気に高まったという。

会議では「元帥様のご令嬢が後継者として正式に推戴されたのではないか」との発言も飛び出した。一方で、慎重な見方も根強い。別の幹部は、1972年に金正日氏が後継者として推戴された際には、その事実が幹部層に事前に伝達されたと指摘。今回はそのような公式な指示や通達がないことから、「正式な推戴ではないのではないか」との見解を示した。

他の出席者もこの意見に一定の理解を示しつつ、「それでも最近の娘の振る舞いや待遇の変化は不思議だ」と語ったという。センターに立つ構図や父親との密着した演出は、国家的儀式の場としては異例であり、内部でも少なからぬ違和感を呼んでいることが窺える。

さらに、昨年から幹部の間で「27歳になれば組織秘書になるだろう」との言葉が公然と語られていたという。27歳は金正恩氏が最高指導者となった年齢であり、その数字には象徴的な意味が込められている。ただしこれは、本当に組織秘書に就くという具体的な予測ではなく、幼い娘が受ける過度な待遇を半ば皮肉った表現とされる。

公式な発表はないものの、少なくとも北朝鮮内部で「変化」が意識され始めていることは間違いなさそうだ。