ウクライナ軍がロシア国内および占領地域の上下水・電力インフラを狙った攻撃を強化し、ロシア社会の都市機能が深刻な混乱に陥っている。とくに下水処理施設や給水ポンプ場の破壊により、トイレの使用不能や汚水の逆流が相次ぎ、住民生活は「汚物地獄」とも言える状況に追い込まれている。
2026年2月、ロシア西部ベルゴロド州では、ウクライナ軍のドローン攻撃により電力網が破壊され、主要な給水・下水ポンプ場が緊急停止。州政府の発表によれば、ベルゴロド市内で約10万人が断水状態となり、トイレや排水設備が使用できなくなった。集合住宅では汚水の逆流が発生し、住民がバケツで排泄物を処理する異常事態となった。ロシア独立系メディアは「都市の衛生機能が崩壊し、感染症拡大の危険が高まっている」と警告。現地住民は「水も流れず、トイレも使えない。戦争が最前線だけの問題ではないことを思い知らされた」と語る。
同様の事態は、ドネツク州やザポリージャ州など、ロシアが実効支配する地域でも相次いでいる。砲撃やドローン攻撃で下水処理場や配管網が損傷し、未処理汚水が河川や市街地に流出。街路に悪臭が立ち込め、住民の健康被害が深刻化しているという。
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軍事専門家は、こうした攻撃を「戦略的インフラ破壊作戦」と位置付ける。兵站拠点や軍需工場だけでなく、上下水や電力といった生活基盤を標的とすることで、後方地域の社会不安を増幅させ、ロシア国内の戦争支持を切り崩す狙いがあると分析する。
ロシア当局は復旧作業を急ぐとする一方、前線に近い地域では修復が追いつかず、断水と衛生悪化が長期化する恐れが強い。とくに冬季の低温下での水道停止は凍結破損を招き、被害の連鎖的拡大が懸念されている。
