K-POPや韓流ドラマの取り締まりが厳格化する北朝鮮で、韓流が腐敗の温床となる―いわば「韓流腐敗」とも呼ぶべき現象が横行している現実が、国際人権団体アムネスティの最新リポートで浮き彫りになった。
国際人権団体アムネスティが今月4日に公表した脱北者25人への詳細なインタビュー調査によると、北朝鮮で韓流コンテンツを視聴した場合、本来は「反動思想文化排撃法」により5~15年の強制労働が科され、大量流布や組織的な集団視聴では死刑も規定されている。しかし現実には、コネやワイロで切り抜ける富裕層も多いという。その一方、ほんのわずかな「過ち」で運命を狂わされたケースもある。
道庁所在地の恵山(ヘサン)市の初級中学校に通っていたハン君(14歳)は2021ねん11月7日、2010年に公開されたウォン・ビン主演の韓国映画「アジョシ」を見始めたが、わずか5分後に逮捕された。
(参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…)
排撃法の27条は、南朝鮮(韓国)の映画や録画物、編集物、図書、歌、図画、写真などを見たり保管したりした者を、5年以上15年以下の労働教化刑(懲役刑)に処すと定めている。
ハン君に対しては、この法律に基づき、労働教化刑14年もの重い判決が下された。それまでも未成年に対して実刑が下された事例が存在したが、この判決はことさら重いものとなった。これは、韓流の主な消費者層が若者であることから、「未成年でも容赦しない」という見せしめの意味合いがあったものと思われる。
また排撃法の34条から38条には「子どもに対する教育、教養を無責任に行い、反動的思想文化犯罪が発生した場合には、10〜20万北朝鮮ウォン(約2300円〜4600円)の罰金刑に処す」との規定もあり、ハン君の両親、家族も処罰の対象になった。
現地では、罰金刑では済まされず、奥地への追放や管理所(政治犯収容所)送りの可能性も噂されていたとのことだ。
