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北朝鮮は今年1月、交通事故発生に対し社会主義に対する害毒行為と規定。処罰を大幅に強化することを司法機関に指示した事実が、今年2月北朝鮮内部で撮影した映像を通して明らかになった。北朝鮮恵山の消息筋が撮影した同映像によれば、北朝鮮は交通秩序を厳重に整えるための布告文を各地域に配布。交通秩序を違反した者を厳重に処罰するよう指示した。

同布告文は交通秩序紊乱行為の代侮沫痰ノ飲酒運転、無免許、ひき逃げなどを提示しており、北朝鮮でも外部世界と変わらず各種交通犯罪が多発していることを示している。

同映像によれば、北朝鮮国防委員会人民保安部(警察庁)は主体102(2013)年1月、「交通秩序を違反したり交通事故を防ぐための事業を行なわない者を厳重に処罰することについて」という布告文を全ての機関企業所団体(武力、軍需、特殊単位を含む)と住民に配布した。

布告文は「交通秩序を整然とし交通事故を事前に防ぐことは、社会の政治的安定を徹底して保障し、国と人民の生命財産を確実に保護するための重要な事業である。しかし一部機関企業所団体の労働者と住民は、交通秩序を整え交通事故を防ぐための事業を怠っており、社会秩序を紊乱させ国と人民の生命財産に被害を与えている。これは社会主義経済強国建設と人民の福利増進に支障を与える害毒行為だ」と指摘した。

布告文は大別して ▲運転手の運行秩序確立 ▲公民の自転車乗用秩序確立 ▲各社会単位の交通事故防止対策樹立 ▲取締り統制機関の要求に無条件服従 ▲交通事故を隠した者は自白−などを明示している。

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「運転手の運行秩序確立」と関連した布告文では、「全ての運転手は車の交差点秩序と速度、駐車及び停車秩序、照明灯点灯秩序、クラクション発動秩序、車間距離秩序、積載秩序、交通道徳を厳格に守ること。貨物自動車に人を無秩序に乗せたり、人の乗用が禁止されている運送機材に人を乗せる行為、バスに定員を超過して人を乗せる行為を断じて行わないこと」とされている。

また「登録されていない車を運転したり、飲酒運転、高速運転、歩行運動の日である日曜日と車の運転が禁止された道路で運行する行為を断じて行わないこと。全ての運転手は交差点などで交通自動信号を違反する行為を断じて行わないこと」と付け加えられている。

さらに「全ての運転手は自動車の点検修理を自発的に行い、技術状態が不備な車を運転したり、承認なく警報機灯などの信号装置を設置して運転する行為を断じて行わないこと」と強調した。

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これらに違反する場合、布告文では違反程度により ▲罰金、車の運転中止 ▲運転資格中止、剥奪 ▲車の押収、没収−などと法的に厳格に処罰し、該当機関では没収した乗用車と小型バスの編制をなくすとしている。

「公民の自転車乗用秩序確立」と関連し、「全ての公民は横断歩道でない車道を渡ったり、高速道路を歩く行為、通行禁止の道路で自転車に乗る行為、規定に外れて荷物を載せる行為、酒やビールを飲みながら乗る行為など、自転車乗用秩序に違反する行為を断じて行ってはいけない」と明示されている。

これらを守らない住民と違反者が多い部署には罰金が課せられる。罪が重い場合には自転車、手押し車、牛車や馬車が没収され、被害者の過ちによる交通事故発生の場合はその者にも法的責任を追及すると布告文は記している。

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「各社会部署の交通事故防止対策樹立」と関連し、「該当部署は車道と自転車道、歩行路に道路交通安全施設物を規定通りに建設または設置し、正常に補修・管理する事業を徹底的に行なうこと。承認なく道路を遮断したり掘ったりして道路交通安全施設物を変更、破壊する行為、道路とその周辺で動物を放牧することをはじめ、車の運行に支障を与えうる行為は断じて行ってはいけない」と指示されている。

さらに「承認なく道路と交通安全施設物を変更、破壊した部署は同布告が発表された時から10日以内に原状復帰させること。これを履行しなかったり法秩序に反すると知りながらむやみに指示し交通秩序を違反したうえ交通事故を発生させた場合は、該当部署の責任者と保護者、一緒に車に乗っていた責任ある者も法的に処罰する」となっている。

このほかに布告文で特記すべき点として、北朝鮮でも韓国と同様「ひき逃げ」事故が社会的に問題視されていることである。

布告文は「取り締まり統制機関の要求に無条件に服従」「交通事故を隠した者は自白」などと関連しては、「交通事故を起こし逃走する行為を絶対にしてはいけない。交通事故を起こしたにもかかわらず隠している者は自白せよ。同布告発浮ゥら1ヶ月以内に自白した者は寛大に処理する」と明示している。

内部消息筋は「交通秩序確立のための布告文が出されたのは、それだけ北朝鮮で交通事故と関連問題が深刻であることの現れ。飲酒とスピード違反、ひき逃げなどの事故が最近多発しており、これらを防ぐために布告文を全国に出した」と説明した。

さらに「北朝鮮内の個人や富裕層の個人運営バスやトラックによる運輸業が盛んになるや、大小の交通事故が増加した。車両の多くが老朽化しており、定期的な整備や点検の不備により交通事故が多い」と付け加えた。

北朝鮮当局は以前にも社会全般で問題となっている事案に対し、住民の取締りと統制の一環として布告文を発表してきた。通常、布告文は人が集まる主要な市場や駅周辺の掲示板に掲示される。

実例として2010年8月、経済難と生活難克服のために麻薬取引き及び服用者が増加。通信線を切断し販売する不法行為が蔓延し、北朝鮮当局は「電線、通信線を切断したり麻薬取引き行為を行う者は厳罰に処すことについて」という布告文を発表した。2009年には貨幣改革と同時に外貨使用禁止関連の布告文が配布された。