北朝鮮国営の朝鮮中央通信は15日、トランプ米大統領が掲げる「米国優先主義(アメリカファースト)」が国際社会に混乱をもたらしており、それが世界の多極化を促す結果を生むとする個人名の論評を配信した。
国際問題評論家の金明哲(キム・ミョンチョル)氏による論評は、トランプ政権が「隣国と同盟国、敵国を問わず、無差別な関税の棍棒を振りかざして排他的な経済的利益を追求する一方、『人道主義』の欺瞞的な仮面さえ脱ぎ捨てて他国への『対外援助』を全面中止し、『ガザ地区の引き受けと休養地の開発』を提案するような非常識的で奇想天外な言動を繰り返して国際社会を大きな衝撃の中に追い込んでいる」と指摘。
こうした米国の行動が示唆するのは「自分を守るためには強くなるべきであるということであり、自生自強を図ることはすなわち真理であり、歴史の合法則的発展を促す威力ある手段であるということである」と主張した。
そのうえで、「わが国家が自主の旗印、正義の核の霊剣を一層しっかり握りしめて自力を培うのは、悪の帝国の憎むべき侵略と略奪の企図に終止符を打ち、自主性と多極化を志向する世界史の一ページを新たに記すためである」として核武装を正当化。
トランプ政権が「米国の排他的利益を絶対視する『米国優先主義』に基づく一方的な政策を追求するほど、全世界の多極化の流れはより加速」するとしながら、最終的には「悪の帝国である米国と帝国主義の総破綻につながるであろう」と結論付けている。