これら自走砲の弱点は、命中率以外にも山ほどある。まず、砲撃準備を整えるまでの時間と、砲撃を終えて移動を始めるまでの時間が30分とやたらと長い。また、発射間隔も5分に1発とこれまた長い。巨大な砲と重い砲弾を、人力で扱わなくてはならないからだ。
その割に、威力は弱い。砲弾を遠くへ飛ばすために炸薬の量を絞っているからで、ずっと口径の小さい米軍の105mm砲弾と同等レベルだという。こんなことでは、1発目を撃ってすぐ敵に探知され、ろくに攻撃もできないまま反撃により破壊されてしまう。ロシアやウクライナの戦場では、ドローンの格好の餌食だろう。
(参考記事:「北朝鮮の砲弾でむしろ壊滅的な結果も」ロシア軍、専門家が予想していた)
そして、北朝鮮製自走砲で最も不安な点は耐久性だ。すでにロシア軍では北朝鮮製兵器の暴発により多数の死傷者が出ているとされる。これほど大きな砲が暴発したら、1度にいったい何人の死傷者が出るのだろうか。
それにしても、ロシア軍がこれらの欠点を知らないはずはない。兵器が不足しているのはわかるが、少なくないコストをかけて、わざわざ北朝鮮から運んでくる意図が理解できない。あるいはこの厄介な兵器を有効に使うための、何か妙案でも持っているのだろうか。

