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北朝鮮の金正恩総書記の妹である金与正朝鮮労働党中央委員会副部長が29日、韓国に大量の「汚物風船」を飛ばしたことと関連して「引き続き拾い続けるべき」とする談話を発表し、韓国から対北ビラの散布が続く場合、さらに汚物風船を飛ばす意向を示唆した。朝鮮中央通信が伝えた。

韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮が28日夜から韓国に向けて大量の風船を飛ばした。全国各地で約150個が確認されたと明らかにした。落下物にはビニール袋に詰められた土のようなものと、中国・山東省の臨沂市にある臨沂近鶴電池有限公司製の単3電池2本が入っていた。韓国の聯合ニュースは、人糞と思われる汚物が袋に入って風船に吊るされていたと報じた。

金与正氏は談話で、「韓国かいらい軍合同参謀本部は、昨夜からわれわれが多量の風船を大韓民国に散布しているとし、このような行為は国際法に明白に違反したことであり、自国民の安全を深刻に脅かす行為であり、反人倫的で低級な行為であるとして即刻中断しろと言い散らした」と述べた。

一方、「われわれが数年間、そんなにも問題視して中断を要求してきた汚らわしい品物散布劇に自分ら自身が直接遭ってみて、結局、たった一日目に白旗を掲げて投降したわけである」と述べた。

つづけて「あの韓国の連中の目には北に飛んでいく風船は見えず、南に飛んでくる風船だけが見えたのであろうか?」としながら、「ごみのような韓国の連中はわれわれに対する自分らのビラ散布は『表現の自由』であると騒ぎ立て、それに相応した同じわれわれの行動に対しては『国際法の明白な違反』であるというずうずうしい主張を張っている」と指摘。

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さらに、「全朝鮮人民が神聖視するわれわれの思想と体制を謗る政治扇動ごみ(※朝鮮語記事は「汚物」)であるビラとどぶから生えた自分らの不純な思想をわれわれに流布しようとしたし、糞犬もくわえない三文の値打ちもない貨幣と品物を送り込んでわが人民を甚だしく愚弄、冒瀆した韓国の連中はひどい目にあうべきである」と主張した。

つづけて、「大韓民国の一味は、朝鮮民主主義人民共和国人民の正義の『表現の自由』を奪うことはできない。韓国の連中は、わが人民が散布するごみを『表現の自由保障』を唱える自由民主主義鬼の連中に送る真心のこもった『誠意の贈り物』として大事に見なして引き続き拾い集めるべきであろう」と強調した。

そのうえで、「われわれは、今後、韓国の連中がわれわれに散布するごみ量の数十倍に件当たり対応するということを明らかにする」と述べた。