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北朝鮮では今年、「平壌文化語保護法」が新たに制定され、韓国で使われている言葉づかいに対する厳しい取り締まりが行われた。

北朝鮮では新法が制定された直後、法律の内容を知らしめるために取り締まりを強化して、違反者を血祭りにあげて、恐怖を煽るというやり方がしばしば使われる。

はなはだしくは、若者の「しりとりゲーム」までが取り締まりの対象になっていると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じている。

(参考記事:北朝鮮の女子高生が「骨と皮だけ」にされた禁断の行為

両江道(リャンガンド)の情報筋によると、今年4月3日の午後、恵山(ヘサン)駅前広場で「公開暴露の集い」――つまりは「吊し上げ大会」が開かれた。その場に引き立てられてきたのは、20人の若いスポーツ選手たちだ。

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道内の三池淵(サムジヨン)市では2月の1カ月間、道内の高級中学校に通う前途有望なスポーツ選手、市や郡の選手団などが一堂に会して、冬季訓練を行った。スケートで優秀な成績を残した高級中学校の卒業生は、両江道体育団の選手として指名され、入団が秒読み段階だった。

そこで問題が起きた。辛い訓練の合間に開かれた娯楽会(お楽しみ会)で、しりとりをして楽しんでいたのだが、そこで韓国式の単語が飛び出してしまった。ちなみに、娯楽会の場でどのような韓国風の言葉が使われたのか、情報筋は確認できないとしつつも、女性が男性の恋人を呼ぶ「オッパ」「チャギ」という言葉などを使ったのではないかと推測している。

別の情報筋によると、参加した女子生徒がその様子を携帯電話で動画撮影していたが、それが問題の発端となってしまった。

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この女子生徒は、自宅に抜き打ちで踏み込んできた安全員(警察官)による所持品検査で、動画を見られてしまった。この件について中央からは「無慈悲な処分を下せ」との指示が下された。処分の対象になったのは20人。

道安全局(地方警察本部)と検察所は、駅前広場に恵山市民や学校の生徒などを動員した上で、公開暴露の集いを開き、娯楽会に参加した者、傀儡語(韓国式の言葉)が使われたことを知りながら通報しなかった者を含め、被告となった生徒20人に3年から5年の労働教化刑(懲役刑)の判決を下したという。