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海外に駐在する北朝鮮の外交官やその家族の脱北が、相次いでいるという。

韓国・東亜日報系のケーブルテレビ局・チャンネルAは7日と8日の両日、ヨーロッパ駐在の北朝鮮の参事官クラスの外交官がその家族とともに亡命したと報じた。一家は現在、韓国政府の保護を受けている。この一家以外にも、ヨーロッパ駐在の貿易駐在員らが亡命するなどしており、その数は40人に迫るとも報じている。

韓国・東国大学の北朝鮮学研究所所長の金榕炫教授は、ヨーロッパという西側諸国では外交官の活動に制限がなく、比較的自由に活動できることが、その背景にあるのではないかと指摘した。

また、対北朝鮮筋は、文在寅政権下では脱北して韓国に入国しても歓迎されなかったが、今はそうではないという空気が北朝鮮外交官の間で広がっていると述べた。

「歓迎されない」とは、文在寅政権が2019年11月、イカ釣り漁船の船員2人を、同じ船の乗組員16人を殺害した容疑で、亡命の意思を示していたにもかかわらず北朝鮮に送還した事件を指す。昨年7月、韓国の朝鮮日報が公開した、板門店で抵抗する2人を無理やり引きずって北朝鮮に強制送還した場面を写した写真は、非常にショッキングなものだった。

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(参考記事:「常識」すら見失っていた文在寅政権と、その当然の末路

また文政権以前、脱北して韓国に入国したエリート層は、国家情報院傘下の国家安保戦略研究員などの研究委員として採用されてきたが、尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権になってからその採用が再開されたことも、歓迎するとのメッセージになっているとの指摘だ。

海外に駐在にする外交官には高い忠誠心が求められ、北朝鮮の身分制度で最上の「核心階層」に属している。英国駐在の北朝鮮公使を勤め、2016年に韓国に亡命した太永浩(テ・ヨンホ)議員は、チャンネルAのインタビューに「北朝鮮体制を支えている核心階層が揺らいでいるのは、金正恩総書記に対する北朝鮮住民の全般的な信頼度が下がっているということだ」と答えた。

(参考記事:【徹底解説】北朝鮮の身分制度「出身成分」「社会成分」「階層」

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一方、脱北ルートはヨーロッパだけに限らない。

ニュース専門チャンネルYTNは、43歳女性のキム・グムスンさんと15歳の息子パク・クォンジュさんが今月4日、ロシア極東のウラジオストク市内のネフスカヤ通りにある北朝鮮総領事館から荷物を持ってタクシーに乗り行方不明になったとして、行方を探すチラシが現地で配布されていると報じている。

キムさんの夫は、ウラジオストク駐在の北朝鮮総領事館の60代の職員パクさん。一家は、別のタクシーに乗り換えてからハバロフスク方面に向かったとも報じている。ウラジオストクと平壌を結ぶ航空便の再開の動きが出ていることから、一家は中国を経て、韓国行きを目指しているのではないかと見られている。

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一連の事件を受けて、北朝鮮当局は外交官を含む海外駐在者やその家族への監視を強化している。