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金正日の死亡後、北朝鮮当局が住民の取り締まりと脱北者の処罰に対し予想を上回る強硬措置を指示しており、今後金正恩政権の住民統制と処罰がさらに暴圧的な様相を帯びるという展望がなされている。

北朝鮮当局は金正日の死亡発浮ニ同時に国境を統制し、脱北者が発生した場合「3代を滅ぼせ」という指示を下した。国境地域である咸鏡北道と両江道の場合には、3重・4重の遮断網が敷かれた。保安部や人民軍、暴動鎮圧の目的で創設された機動隊まで市内の至る所に配置され、住民の移動統制と取り締まり任務を引き受けている。

内部消息筋によると、国家安全保衛部をはじめとする保安期間は国境地域の住民らに「脱北は理由を問わず3代を滅ぼす」という決定を各人民班に伝達した。国境住民らは、この指示に相当な恐怖感を受けていると伝えられた。国境都市では第3国へ行く他にも、個人事業や密輸の目的で警備隊の了解を得て河を渡る場合もあるためだ。

過去にも脱北に関しては連座制を試みた。家族の一員の脱北が摘発された場合、他の家族らに取られる措置はひどくても追放程度だった。もし、今回の措置で具体的な処罰者が出た場合、脱北に関する恐怖感は極大化するものと見られる。

また、国境付近で特別な理由なく移動する人に対しても容赦なく射撃を加えるという内容も住民らに直接伝達された。金日成が死亡した当時には「射撃しろ」という命令が下りたことはなく、金正日の生前には「中朝国境で互いの方向へ射撃しない」という合意が尊重されてきた。

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国境意外の地域の住民らの国境方向への出張も遮断される。親戚の死や結婚式などの家庭事情による旅行も禁止し、これらに該当する証明書を発給しないという。

脱北ブローカーである中国・長白県の住民はデイリーNKとの通話で、「今は本当に越えてくるのが簡単ではない」「(脱北は)考えも及ばなくなった」と現地の雰囲気を伝えた。北朝鮮当局の国境統制はこのように強化された影響から、渡江費用も2倍に跳ね上がった。

海岸地域の警戒も大幅に強化された。今年、海岸からの脱北が増えるとともに、木船に乗って出ていくのを発見した場合、すぐさま射撃しろという指示が東・西海に下った。

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以前には申告していない木船に乗って出航した場合、警告放送後に警備艇が出動しただけだった。しかし、今回の哀悼期間に木船が出航すれば無条件で脱北者だと仮定し、すぐさま射撃しろという指示が下った。

このような統制強化は住民らの生活困難に直結している。脱北はおろか商売品の購入、漁目的の出航も遮断され、住民らの不便が増しているという。

また、哀悼期間には市・郡・地区保安署の巡察隊と暴動鎮圧機動隊までが総動員され取り締まりを行った。このため、住民らは「哀悼行事が速く終わらない限り、食べて暮らすのも大変だ」と話す。

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咸鏡北道清津(チョンジン)の場合には政治学校の学生らまで検閲に動員され、荷物検査と公民証検査を行い、恐怖の雰囲気を造成している。これに対し住民らは、「息をするのさえ大変だ」と打ち明けており、雰囲気が物騒だという知らせだ。

北朝鮮当局は、このような住民取り締まりと脱北に関する一連の政策が哀悼期間後にも持続されるという点を明らかにした。

金正恩は、後継者として公式に登場した昨年の党代表者会以前から、国家安全保衛部の実質的な首長として住民統制を陣頭で指揮してきた。最近、脱北者家族を山間の奥地へ追放したのも金正恩の作品だと分かった。金正恩は、父を困らせた主犯が脱北者だと考えている様だ。

金正日も死亡直前、脱北者を遮断するために検閲班を派遣し、さまざまな統制措置を行なってきた。しかし、脱北者発生時の射殺命令までは出さなかった。「3代滅族」も彼の死後に新しく登場した言葉だ。住民統制も金正日時代を凌駕するという評価が出ている。金正恩式の暴力政治が展開されているという証と見られる。