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北朝鮮の国境地域で最近、小型テレビの需要が急増し、価格が大幅に上昇した。

北朝鮮内部の消息筋によれば、12インチと14インチのテレビが昨年末に比べて5~10万ウォンも高くなった。こうした価格の上昇にもかかわらず、国境地域では小型テレビがなく、売ることができないという。

12インチのテレビはノート型パソコン12インチと同じ大きさの画面の、小型白黒テレビだ。多くが中国の商品だ。昨年末まで15万ウォンで買うことができた。だが最近、20~25万ウォンで売れているという。

北朝鮮の国境地域で小型テレビの価格がこれだけ上がったのは、政府が中国の放送の視聴に対する取り締まりを強化しているからだ。最近、政府による中国の放送の視聴の統制が厳しくなり、比較的隠しやすい小型テレビが好まれるようになったことが市場価格に反映された。

平安北道から咸鏡道に至る国境地域の住民たちは、多くが地上派で中国の放送を視聴している。中国のチャンネルのうち、延辺の放送の場合、韓国のチャイナTV(www.openchina21.com)が2004年から放送文化交流協定を締結して、韓国の多様なドラマや映画はもちろん、韓国の商品のコマーシャルも流している。

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北朝鮮は国境地域で中国の放送の視聴を阻むために、リモコンを回収してチャンネルを封印するなどの措置を取ってきた。中朝国境地域では、27局(中央逓信所傘下)の検閲が相変らず活発だ。

消息筋は”27局の要員たちが門をたたいて入って来て、テレビをつけて視聴していたチャンネルを確認する。そしてチャンネルの封印状態を点検して、封印が毀損された場合は摘発してテレビを回収する”と言った。検閲が行われれば、1回で30-50台が回収されて、テレビを取り戻すためにはまた数万ウォンのわいろが必要だ。

だが、こうした検閲だけでは中国の放送の視聴を阻むことが限界に逹し、最近は家ごとに技術者が入って行って、テレビ内部の回路を遮断させ、高強度の接着剤で付属装置を封印する方法で、チャンネルを朝鮮中央テレビだけに固定するようにした。

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消息筋は “テレビ内部の機械や装置を固定させたため、中国のテレビが見られず、検閲があまりにも厳しくて、最初から家に隠して見られる小型テレビを求めるようになった”と言った。そのため、小型テレビの価格が上がっているということだ。

咸鏡道羅津市で中古テレビの商売をしていたある脱北者は、“小型テレビは元々、韓国のテレビを見られる平安南道と江原道黄海南道でたくさん需要があった。だが最近になり、国境地帯でラジオとテレビに対する検閲が強化され、家に隠して見られる小型テレビに対する需要がますます増えた”と説明した。

この脱北者は”家に隠しておける小型テレビは税関でみつからないため、密輸をして市場で闇取り引きされるのが一般的”と語った。

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7月に人民保安省は、’社会と制度を固守するために、危険を与える者たちを厳格に処罰することについて’という題の布告令を下して、“カラオケ、映画部屋、録画物の視聴部屋、コンピューター室、ゲームやカラオケを全て無くすように”と指示した。また、保衛部を通じて国境地域の携帯電話の取り締まりを強化した。

去年から強化された不法録画物(外国または韓国のDVD、VCD)の取り締まりは相変らず続いている。今年に入り、北朝鮮政府は住民の中にひそむ韓流の取り締まりにも頭を抱えている。

北朝鮮政府は布告令でこうした取り締まりの目的を、“敵方の策動を踏みつぶし、社会と制度に危険を与える行為との全面対決戦をするためのもの”と明らかにしている。北朝鮮の改革開放の道のりは相変らず遠そうだ。