根拠なくいい加減なことを言うな…文在寅政権に米国から警告

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8日に任命された韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)外相は就任前の国会人事聴聞会で、「金正恩国務委員長は韓半島情勢について正確に認識する指導者であり、非核化の意志をまだ持っている」と発言した。また、これに先立ち文在寅大統領も新年の記者会見で、金正恩氏には明らかに非核化の意志があると思うと述べている。

このような韓国側の言動に対し、米国からは早くも警告が出ている。

ロバート・アインホーン元国務省特別顧問はVOAの取材に対し、「文在寅大統領は説得力ある証拠なしに、トランプ政権に対して金正恩の非核化姿勢は真剣だと主張した」と指摘。続けて「文在寅政権はバイデン政権の速やかな対北関与を誘導する目的のために、同じ主張をすべきでない」と述べた。

また、ロバート・ガルーチ元北朝鮮核問題担当大使も「韓国の大統領が米国の新大統領に対し、北朝鮮は非核化に真剣であると説得を試みるのは賢明ではない」と述べた。

両氏の言葉はきわめて紳士的だが、言い換えるなら「いい加減なことを言うな」とクギを刺しているも同然だ。実際、文在寅政権は北朝鮮の核問題を巡ってトランプ政権から不興を買い、様々な面で国益を損ねた。

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バイデン政権に対して同じ失敗を重ねれば、外交上のダメージは甚大なものになるだろう。

実際のところ、金正恩氏が本当に非核化の意志を持っているかどうか、客観的に見極めるのはほとんど不可能だ。仮に持っているとしても、どの程度持っているかが重要になる。非核化の意志が90%に近い水準なら幸いだし、50%前後でも悪くない。30%ぐらいでも希望はある。しかし、1桁%しかないとすれば、果たしてそれは期待を抱くに値することだろうか。

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鄭氏は果たして、金正恩氏が非核化の意志をどの程度、持っていると考えているのか。朝鮮中央通信によれば、金正恩氏は1月の党大会で、次のように述べている。

「核技術をいっそう高度化する一方、核兵器の小型軽量化、戦術兵器化をいっそう発展させ、現代戦での作戦任務の目的と打撃対象によって、様々な手段に適用できる戦術核兵器を開発し、超大型核弾頭の生産も持続的に推進することで、核の脅威が伴わざるを得ない朝鮮半島地域における各種の軍事的脅威を、主導性を維持しながら徹底して抑制し、統制管理できるようにしなければならない」

文大統領や鄭外相がこれを知りながら、本気で金正恩氏の非核化の意志を信じているならどうかしている。筆者が見たところ、金正恩氏が仮に非核化の意志を持っているとしても、せいぜい遠い将来における可能性が5%未満というところだろう。

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すでに金正恩氏自身がこのような考え方を表明した以上、北朝鮮をして非核化に応じさせるためのハードルはきわめて高いものになった。それがいかに困難な取り組みであるかを具体的に説明するほうが、韓国の国家的信用にとっては利するところが多いのではないか。