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北朝鮮の後継体制の権力世襲が本格化しているが、権力を完全に掌握するまでにはかなりの時間がかかるだろうという意見が出された。

京畿開発研究院の孫光柱(ソン・グァンジュ)専任研究委員は28日、ソウル中区のプレスセンターで開かれた世宗研究所主催の「2011対北朝鮮政策シンポジウム」で、「後継者金正恩の地位と役割は、金正日が後継者に内定した1974年2月の全員会議の段階と、その後の1980年の第6回党大会の金正日よりもはるかに劣る」と評価した。

「1980年に金正日は政治局常務委員となり、党の全路線を指導し書記局組織書記として、北朝鮮社会全般の組織を統制する権限を持った。金正恩の場合、金正日が持っていた実権に大きく及ばない」と述べた。

また「金正日は1973年9月に党組織書記および宣伝担当書記を務め、担当業務を掌握出来る土台を築いたのに対し、金正恩は党権力で金正日よりも低い地位にいる」と強調した。

「金正恩の唯一的指導体制が確立されるには、先軍思想の理論体系の確立し、党政治局政治委員、書記局組織書記などの組織体系と規律を立てれる権限が必要だが、まだこのレベルまでには至っていない」と観測した。

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続いて「2009年の憲法改正と2010年の党規約改正、金一家の権力核心部への配置など、3代世襲に向けた法・制度の準備を終えるなど、2011年の段階での金正恩の権力世襲のレベルは、後継者としての本格化の段階」と分析した。

しかし「金正日が1980年に党中央軍事委員会委員に選出されたのと比べれば、金正恩が権力を掌握する時期は金正日よりもリードしている。これは金正日の後継時期が党・国家体制が強固だったが、金正恩は1990年代以降続いた先軍政治の影響が大きい」と説明した。

世襲の見通しと関連し、「金正恩が1980年当時の金正日と同じ権限を持つには、父親に自分の能力を実証しなければならず、少なからぬ時間がかかるだろう。また、金正日の健康を考えると、金正恩が安定して十分な後継授業を受けながら能力を発揮できるかは未知数」と見通した。

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また、後継構築に向け対南挑発を行うかもしれないとの見方も出た。

世宗研究所研のオ・ギョンソプ究委員は「北朝鮮政権の本質と対南挑発の関数関係」という発表で、「金正恩の最も重要な政治的基盤は軍部で、金正日と同じように軍部の物理力に依存しなければ権力を安定的に保てない。軍部内でのリーダーシップを確立するために、対南挑発をする可能性がある」と述べた。

国家安保戦略研究所のイ・スソク首席研究委員は「金正日は20年近く後継授業を受けながら権力を掌握したのに対し、金正恩の後継構築はかなり早急に進められている。対南関係で無理な挑発する可能性がある」と見通した。