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北朝鮮は、先月の金正日訪中を2012年強盛大国建設に関連した業績とするプロパガンダ(propaganda)をはじめた。

北朝鮮メディアは、今月に入って金正日の中国訪問成果を大々的に報道し始めた。7日には、全国的に労働党各級会議を組織して『偉大な業績』を称賛した。その前日には、労働党政治局会議を開催して最高人民会議常任委員会の政令で『黄金坪(ファングムピョン)』『威化島(ウィファド)』を協力特区として宣言して代を引き継いだ中朝親善を決議した。

内部の北朝鮮住民の伝えによると、各級党会議で『偉大な指導者金正日同志の歴史的な中国訪問を高い政治的熱意と成果で迎えよう』という主題の講演書簡が発表された。党幹部は『(金正日訪中は)強盛大国建設に近道を作った偉大な業績』と宣伝しているとのことだ。

北朝鮮当局が、あらゆる組織と宣伝手段を通じて訪中成果を自画自賛するのは、過去の訪中成果の宣伝とは違いがある。今までは、教養集会を組織する程度だったが、今回は大々的に宣伝しているという印象だ。焦燥感さえて感じられるが、まずはその背景について見てみよう。

金正日は『2012年強盛大国の門を開く』と公約した。その時が来れば、うんざりするほどの空腹も解決するという希望を住民に与えながら、怒る住民の民心をなだめてきた。しかし、北朝鮮は相変わらず絶望的な現実だ。住民たちは、相変わらず飢えに苦しみ、工場の80%以上は稼働していない。自然が無償で与える1次産業だけが、なんとか維持されているぐらいだ。

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数年我慢して耐えれば強盛大国が来ると住民をだましてきたこのペテン行為が、今は政権にブーメランとして返ってきている。政治では、いくらでも美辞麗句を並べ立てられるが、言葉では空腹は満たされない。最近、国境地帯で会った住民たちは『強盛大国』は信じず、それでも政権がどうするのか見守るしかないと話した。

貨幣改革に続き、2012年強盛大国が『ペテン』という結果になれば、北朝鮮政権と住民の矛盾は新たな次元に突入するかもしれない。今まさに、始まろうとしている金正恩世襲政権は、宣伝と偶像化という有力な統治手段を失い、ただ恐怖によってのみ政権を維持する状況に直面するだろう。

焦る北朝鮮当局は、年初から各国の駐在公館を通じて大々的な食糧支援要請に出たが、その結果は芳しくなかった。支援要請は、韓国にも手を広げたが『挑発原罪』という徒労に終わる。結局、金正日は、またもや訪中し、黄金評開発着工式を開くなどしながら、訪中成果を住民に騒がしく宣伝している。

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7日の各級会議では『人民のために、遠い外国を訪ねる将軍様の深慮を減らして差し上げるため、すべての勤労者たちはより一層奮発しよう』という内容の教養がなされた。住民が、ぶつかっている経済難を解消するために老体に鞭を打って訪中し、大規模な支援を取り付けた金正日に続き、生産活動で大変革を起こそうと宣伝している。

もちろん、金正日は宣伝扇動の『鬼才』と言っていい。しかし、訪中成果で強盛大国自体を包み込むことは無理だ。北朝鮮が、自ら強盛大国の進入延期を宣言し、またベルトをきつくしめて空腹に耐える日々が来るまでに数ヶ月も残っていない。もしかすると、焦った金正恩が開放カードを切り、強盛大国ペテンを延長するかもしれない。

しかし、当局の話は信じない北朝鮮住民には、どのような話も通用しないだろう。